2投目はお隣さんとオマツリしながらも10枚をゲット。
　ライトタックル組の中には道糸が切れて天を仰いだ人もいたが、ほかの皆さんはそれぞれ5〜10枚のキンメを取り込み、ホクホク顔でハリを外している。
　2投目を終えた時点で気づいたことは、上バリに掛かるキンメほど型がよく、逆に下バリになるほど型が小さいということ。サイズのいいキンメほどタナが高いという見解だが、やがて潮が速くなり3メートルの底を切るだけではすぐにオモリがカケ上がり斜面に着く状態となった。
　そこで3投目以降は着底後5メートル以上底を切り、アタった後も上バリから食わせていくイメージで狙う。ちょうど波で船が下がった分だけ道糸を巻いて上へ上へとタナを探ってみた。
　すると小型は1枚も交じらず、上バリから下バリまで良型キンメばかりのズラズラを達成。ついに50リットルクーラーは満杯となってしまった。
　日が高くなるにしたがい、キンメの反応は300メートルの深みに落ちていったものの、その後は10メートル底を切る作戦に変更し、投入するごとに良型ばかりがズラズラ。結局船の予備クーラーを拝借するほどの好釣果を上げることができた。
　都合8投で、8時半に沖揚がり。皆さんの釣果は30〜50枚。型は30センチ級がメインで、各自釣果の2〜3割ほど1キロオーバーが交じったようだ。キンメのほかは2〜3キロ級のメダイや小型ながらクロムツが顔を出した。
　ちなみに私の釣果は高ダナ狙いが功を奏してか7投で計78枚。しかも中型主体の予定が約半数が0.8〜1.5キロの良型、言うことなしである。
　春の濁り潮が差し込んで、宇佐美南沖もいよいよベストシーズンが到来。藤吉丸では竿、リール、仕掛けのフルレンタルも可能だし、仲乗りさんが親切にサポートしてくれるのでビギナーでもキンメ釣りの醍醐味（だいごみ）を満喫できますぞ。

［藤吉丸］木部治男船長