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本誌APC(東京)◎椎名義徳
掲載号: 2009年5月1日号
いきなり14枚掛け
もし現場で困ったときは、仲乗りさんに声をかけてみてください
無事に私の仕掛けが入ったところで次の人、さらに次の人へと順に投入していき、5人全員が無事に投入を完了。
「水深240メートル。だんだん浅くなっていくからオモリが底に着いたら3メートルくらい底を切って!」と船長から指示が出た。
しかし着底すると糸フケを取る間もなくガタガタと竿先にキンメのアタリが出た。
アタった後、ついつい道糸を送り出して仕掛けを這わせ気味にしたくなるけれど、当地ではNG。宇佐美南沖は反応が高めに出ることが特徴で、とくに早朝は反応の下端が底から10〜20メートル浮き上がることも珍しくない。よって仕掛けを立てた状態で追い食いを待つスタイルが基本となるのだ。
船長の指示どおり、オモリが底に着くごとに3メートルずつ巻き上げ、仕掛けが斜面を登るように根歩きさせる。
「前から上げましょう。5メートル上がったら次の人に声かけてよ」と巻き上げの指示。
最初のうちはただ重いだけの巻き上げも、海面に近づくにしたがってガクガクとした魚の抵抗が激しくなっていく。
巻き上げが終わり、仕掛けをつかむべく竿を立てようにもあまりの重さで竿を立てられない。一郎さんが駆けつけタモの柄で道糸を寄せてもらってようやくヨリトリリングをつかんだ。
海面下にはシルバーピンクの魚影が数じゅ珠ずつなぎで揺れ動いているのが見える。
一番上のハリからズラズラとキンメが掛かっており、たぐってもたぐっても空バリがこない。おまけに型もよく、半分近くが1キロオーバー。中には1.5キロはあろうかというサイズまで交じっている。
船長が言っていた「調子がいい」とは、サイズのいいキンメがたくさん釣れていることを指しているのだろう。さすがに一番下のハリにはキンメは掛かっていなかったが、足元に用意しておいたカゴは14枚のキンメで山盛りになってしまった。
Page1 中型ながら釣果安定
Page2いきなり14枚掛け
Page3 上バリほど型がいい!
※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。