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[ヤリイカ]
駿河湾沼津外港発…石廊崎沖 舵丸

駿河湾のヤリイカ パラソル級を狙え

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フィッシングライター◎上田龍太郎
掲載号: 2010年2月15日号

パラソル級も顔を出す

 


仕掛けを落とせばドスンと乗る。ダイナミックなイカ釣りです!


 駿河湾の冬の風物詩とも言えるヤリイカ釣り。パラソル級とも呼ばれる胴長50センチオーバーの肉厚な個体は釣趣.食味とも抜群で、イカ釣りファンの人気を集めている。
 当地区のヤリイカ釣り場として有名なのは石花海(せのうみ)。ところが今シーズンの石花海は12月中旬以降不調が続いており、その代わりに伊豆半島南端の石廊崎沖で活発に乗っている。
 1年のうち半分をイカ狙いで出船している沼津外港の舵丸はファンにおなじみの船宿。石廊崎沖を狙い始めたのは12月下旬からで、頭70杯という好釣果も出ている。
 舵丸を訪れたのは1月11日。ちょうど連休の最終日であったことと、前日が西風のため出船中止になったことが重なり、2隻出しの大盛況であった。
 私は大型の3号船に乗り、右ミヨシに釣り座を構えた。14名の釣り客を乗せ、片岡邦人船長の舵取りで午前4時半に出船。沼津港から石廊崎沖まで2時間ほどかかるが、県下最大級の20トンを誇る舵丸には定員分のベッドが備え付けられているため、釣り場に着くまでの間は十分な睡眠をとることができた。
 午前6時半過ぎに石廊崎沖に到着。思ったほどウネリはなく、前日まで風速15メートル以上の強風が吹き荒れていたとは思えないほど。
 風は北東の微風で、この時期にしてはかなり好条件と思われた。周囲を見回すと50隻近い遊漁船が集まっており、改めてヤリイカ人気の高さを実感した。
 午前7時の時報とともに各自一斉に投入開始。水深は180メートル。
 注目の第1投、ミヨシ側の人たちは早くも巻き上げを開始している。隣の方に様子をうかがうと水深は180メートルで、着底と同時に乗りがあったとのこと。上がってきたのは大型のスルメ。ほかの人たちも同様で、最初の30分ほどはスルメイカがポツポツと釣れていた。
 船長は反応を見ながら小移動を繰り返し、1時間ほど経過したところでようやく本命のヤリイカが釣れ始めた。
 ただしサイズは30〜40センチ級で、船長も不満げな表情を浮かべている。
 しかし、水深170メートル前後に移動したところ、50センチ級の大型、いわゆるパラソル級のヤリイカが船内各所で上がり始めた。この時点でいい人は20杯くらい釣り上げている。
 いよいよ入れ乗りモードに突入かと期待したが、午前9時を過ぎるとオマツリが頻発、釣果も急速にダウン。
 船長はお客さんのオマツリをほどきながら、「1.5ノットくらいの速い潮で、しかも二枚潮だよ」と嘆いていた。


 

 


 

 

Page1 パラソル級も顔を出す
Page2 怒とうの入れ乗りに感激!



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