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本誌APC(東京)◎鈴木良和
掲載号: 2010年1月1日号
キューンの引きが気持ちいい
絶対お土産がほしい! という方におすすめの釣りです
あ、ダメダメ! もうちょっと待たなきゃダブルで釣れませんよ
今年も残すところあとわずか。皆さん年末の釣行予定はお決まりだろうか?
釣り納めにドドーンと大物を狙うのもいいですが、来年への弾みを考え、手堅く釣果を残したいと考えている方もいるはず。
そんな人におすすめしたいのが江見のイサキ五目。イサキはおいしい魚だし、タイもお正月には欠かせない魚だ。
釣れっぷりは上々で、イサキのトップが上限の50尾に到達することが多く、ハナダイも数がのびている。
11月28日に訪れたのは南房江見港の茂丸。同行してくれたのは釣友の山崎くん、高橋恵子さん、石井真弓さん。このうち女性2人は35リットルのクーラーを携え、
「ご近所に配る約束をしてきました」とやる気満まん。これが空回りしなければいいのだが……。
翌29日の予報が悪いこともあってか、当日の釣り人は私たちを含め20名。
出船は6時10分。舵を握るのは青木茂船長。向かったのは江見沖の定置網周りだ。投入開始の6時半まで船はゆっくり潮回りをしていたが、魚探の画面を見ると50メートルの海底から5メートル上くらいまで魚の反応が赤く映し出されていた。
「やってくださーい。タナは海面下35〜45メートルです」と船長が開始を告げた。
投入直後からあちこちで小型のハナダイが取り込まれ、左ミヨシの永野さんも良型のカイワリを釣り上げた。
ところが肝心のイサキは姿を現さない。潮が極端に澄んでいる上に、無風のベタナギ、潮も動いていないと悪条件が重なってしまっている。
そういえば昨日のイサキのトップは30尾台。ここ数日に比べて落ち込んでいる。
不安にかられた私だったが、次の流しで宮本さんが25センチほどのイサキの一荷を達成してホッ。それを皮切りにポツリポツリとイサキが顔を出し始めた。
ここで仲間の様子をうかがうと、石井さんがまるでカモシ釣りのように竿を大きく振っていた。
これではコマセが一気にドバッと出てしまうし、魚を散らせてしまうかもしれない。
「シャクリ幅は小さく、指示された範囲をじっくり誘うような感覚で!」とアドバイスすると、すかさずキューン。うれしいイサキの魚信が彼女の竿先を絞り込んだ。
開始から1時間半。いつもならゴールデンタイムらしいが、この日はいまだイサキのトップは6尾と低迷。
ここから私も竿を出した。コマセカゴの下窓を完全に閉めて上窓を3分の1ぐらい開けた。仕掛けを45メートルまで送り込んだら5秒ほど待ち、潮に仕掛けがなじんだところから誘い上げる。
竿は7時の角度から11時の角度までシャクリを入れたら、3秒待ってハンドルをひと巻きする。
こうして探ってくると37メートル地点でキューンとイサキ独得の引き込みがきた。しばらく追い食いを待ったが後が続かなかったので巻き上げに入ったのだが、海面でオマツリをしてしまいあえなくロスト。
気を取り直しての次投では36メートルで魚信をキャッチするものの、釣れ上がったのは15センチほどのハナダイの一荷。
三度目の正直とばかりに仕掛けを入れると、35メートルでモソッと竿先に変化が訪れ、その直後キューンと絞り込まれた。
竿を立てて軽く合わせを入れてから追い食いを待つと、さらに重みが加わり、巻き上げに移る。
海面に上がってきたのはイサキ。狙いどおりのダブル。どうやらトロリトロリと潮も動き始めてきたらしい。
Page1 キューンの引きが気持ちいい
Page2 イナダも食った!
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