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フィッシングライター◎訓覇啓雄
掲載号: 2009年8月15日号
沖揚がり前のラッシュ
栄養士として社会に出たあとも、時どき釣りを楽しんでくれるとうれしいです
普段、初島周りで釣れるオキメバルはもっと型がいいそうだが、当日は残念ながら25センチ止まり。これも低水温の影響かもしれない。
アタリも徐々に遠くなってきたので、船長は一気に川奈沖まで移動。どうやら、オキメバルのポイントは広い範囲に点在しているようだ。
流しを重ねるものの、メバルの食いは今ひとつ。やがて日も傾き、沖揚がりの時間が気になりだしたころ、それまでの無反応がウソのようにアタリが活発化する。
どうやら止まっていた潮がようやく動き始めたらしい。最後の最後に入れ掛かりを堪能し、6時過ぎに終了。
船中の釣果は20〜25センチ級のオキメバルが70尾ほどにマトウダイ、アカイサキ、ユメカサゴなどが交じった。
新潟など日本海方面では不動の人気を誇るオキメバルだが、関東での地位は今ひとつ。とくに伊豆地区では専門船が出るケースはまれで、本命不調時の押さえとして扱われることが多い。
確かに100メートル近い水深のわりに、体長はせいぜい30センチ程度だから、ダイナミックなファイトは望めない。しかし、食いが立ったときの景気のいい多点掛けは、この釣りならではのだいご味。また、
「時期外れのイサキに比べたら、オキメバルのほうが数段うまい」と上田氏が言うように、クセのない上品な白身は煮付け、空揚げ、刺身とどう料理してもおいしい。
ビギナーでも気軽に挑戦できる点も含め、もっと評価されてしかるべきターゲットといえるだろう。オキメバルの地位向上を期待して、今後も温かく見守るとともに、新たなターゲットの発掘を心がけていきたいと思う。
[稔丸]木部稔男船長
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