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本誌APC(埼玉)◎釜井昌二
掲載号: 2009年8月15日号
船長、ごめんなさい!
ニセイカ級メインに楽しむなら今がチャンス!
状況によっては城ケ島沖を中心に探ることもある
10時ごろのこと。さてさて……今日のスルメはどんな塩梅なのだろうかと私も竿を出すことにした。
「水深115メートル。70〜100メートル」アナウンスの内容は朝一番と変わらない。
合図とほぼ同時にオモリを投げると投入器に収めた8本のツノがシュルシュルと海面に吸い込まれていき、最後に中オモリを海に投げる。
仕掛けが70メートルより下に入ったあたりからサミング開始。イカの触りを意識しながら仕掛けを沈下させていく。触りがあったところからグイグイと電動シャクリで誘い上げてくると、ズ、ズズ、ズーンの手応え。
「よし、乗った!」
力まかせにシャクリ続けるとさらに重みは加わり、巻き上げを中速にアップさせる。途中グイグイと伝わるイカ独特の引きを堪能して、仕掛けの取り込みへと移った。
仕掛けを止めずに取り込むことが直結仕掛けを扱う上での要点。こうして無事に2杯のスルメイカを取り込んだ。
続く流しは1杯。その後も単発ながらもイカの乗りは続き、投入の度に楽しませてくれた。
そして昼前、
「船がいくらか固まってきたな……」と思った矢先のこと。シャクリ始めたところでズシズシズシーンときた。
明らかに今日一番の乗り。ニセイカ級2杯のほかスルメイカサイズが1杯交じって計3杯。イエ〜イ。
私だけがいい思いをしているはずはないと周囲を見渡せば、ベテラン諸氏も3〜4杯ずつ乗せていた。
そしてさらに見渡すと……なんと私の釣ったイカが吹いた墨が船長室を直撃。恐る恐る目線を上に向けると、船長の左半身は真っ黒になっているではないか!
「ご、ごめんなさい……」
最後の1時間こそイカの乗りが落ち着いてしまい、反応を探す時間が増えてしまったが、皆さんそれなりに乗りを楽しみ13時前に納竿となった。
船中釣果は3〜27杯で私は12杯。トップ50〜60杯の日が続いていただけに、数字だけを見ると少々物足りないが、スルメイカの本番はまだまだこれから。今後も活発な乗りに期待しよう。
最後に船長、ズボンの汚れは落ちましたでしょうか?
[辰丸]梶ケ谷隆夫船長
Page1 直結の有位性
Page2船長、ごめんなさい!
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