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フィッシングライター◎上田龍太郎
掲載号: 2009年8月1日号
今日は前半勝負!?
当日は濁り潮で苦戦したが、シーズンはまだまだ続く。今後の好釣果に期待しよう
手軽に楽しめる東京湾内の夜釣りの代表格。それだけに人気は高い
いきなりの身内話で恐縮だが、小学6年生になる私の息子は釣りはもちろん魚を食べるのも大好き。とくにメバルが大好物で、4歳のときに、
「誕生日プレゼントに何がほしい?」と尋ねたら、
「メバルの煮付け!」と即答したほど。最近では三枚におろしたメバルの空揚げを細切りにして、ご飯と卵と炒めて作るメバルチャーハンがわが家の人気メニューの一つになっている。
そんなメバルを求めて私と息子は毎年初夏に東京湾の夜釣りに出かけている。今シーズンの夜メバルは昨年に比べるといくらか控えめな釣れ具合だが、6月に入ると頭30尾超えの好釣果も出始めた。
6月27日に訪れたのは三浦半島京浜大津のまるまつ丸。当日の16時過ぎに船宿に到着すると、すでに数名の夜メバルファンが集まっていた。そのうち毎週のように夜メバル釣りに通っているという常連さんに話をうかがうと、
「今シーズンは例年に比べてあまりよくないが、それでも毎回20尾以上は釣っている」とのこと。これを聞き、息子ともども期待が膨らんだ。
17時ちょうどに午後のアジ船が帰港、下船するお客さんと入れ替わりで乗り込む。常連の皆さんは左右のミヨシから席を埋めていったので、私は息子と並び右トモ寄りに釣り座を構えた。
船長に午後アジの様子をうかがうと、
「数日間降った雨の影響で濁りがきつく、久里浜沖まで真っ茶だったよ」とのこと。これを聞いた常連さんが、
「メバルは潮が濁っていると暗くなってから食わないことが多いから、今日は日没までが勝負だなあ」とつぶやいた。
最終的に私たちを含めて11名の釣り人が乗船し、定刻の18時ちょうどに出船。まるまつ丸が狙っている夜メバルのポイントは猿島〜走水の範囲で、まずは航程10分ほどの伊勢町の沖から狙うことになった。
当日の仕掛けは図に示したようなもの。付けエサは船で配られたアオイソメを1匹掛けにする。
投入開始の合図とともに、仕掛けを下ろす。水深は15メートルほど。息子に、
「オモリが海底から10センチくらい上になるようにキープして、根掛かりしないように気をつけろ」とアドバイスした。
するといきなり息子の竿に気持ちよくアタリが現れた。巻き上げてみると20センチ級のカサゴ。本命メバルではないものの、彼はカサゴの空揚げも大好物なので満足していた。続いて胴の間の人にもアタリがきて25センチオーバーのシロギスを上げた。
さらにミヨシの釣り人には良型アジがヒット。狙いのメバルはともかくも、外道の活性は高いようだ。
「時間的にまだメバルには早いのかなあ」と思っていた私の竿にもアタリがあり、18センチ級の本命をゲットする。
右トモの方も同サイズのメバルを釣り上げ、
「時合到来か?」と思ったが、その後本命のアタリは減り、30分後に移動となった。
Page1 今日は前半勝負!?
Page2 やっぱり食いが止まった
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