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本誌APC/宇田川 亘
掲載号: 2010年8月1日号
朝イチは二枚潮に苦戦
当日のマダイは1キロ級止まりとなったが、布良瀬は5キロ超の大ダイが期待できる一級の釣り場だ
コマセを一気に出さないように、竿の操作をソフトに行いたい
7月1日、南房布良瀬のコマセダイが解禁された。近隣の千倉沖や白浜沖などはいち早く解禁となり好釣果を上げているので期待は十分。
釣友の武田、佐久間氏を誘って伊戸港の保坂丸を訪れたのは7月2日のこと。
我われは左舷トモから3人並んで釣り座を取り、コマセのブロックを解凍して準備を整える。事前情報ではタナ取りは海面からで、ハリスは4号6メートル、コマセカゴもLサイズのオモリ60号に統一とのこと。
時間までに10名が集まり定刻5時に出船。保坂忠船長の舵で布良沖へ向かう。
海上は濃霧に包まれていたが、船長はゆっくりと船を進めてポイントを目指す。
航程30分ほどで釣り場に到着すると、先着の船がすでに竿を出していた。
「潮の速さが2ノットで二枚潮、まだ顔を見ていないよ」と僚船から無線で情報が入る。
さらに15分ほど移動した所で船足がスローになり、指示ダナ26メートルで合図が出る。
オキアミをコマセカゴに7分目ほど詰め、コマセの中から形のいいオキアミを選んでハリに付けて投入する。
指示ダナよりハリス分下まで仕掛けを沈め、コマセを振り出しながらタナまで上げて置き竿でアタリを待つ。
底潮が流れず上潮だけが速い二枚潮のようで、船中でオマリが頻発する。
それでも魚の活性は高いようで、しばらくして私の竿にアタリがあり30センチ級のイサキが顔を出す。
私はいつものパターンで3分ほど待って仕掛けを回収すると付けエサが取られていることが多いことから、入れ替えの間隔を1〜1分半ほどと短くして常にハリにエサが付いているように心がける。
船長はしばらくこのポイントを探ったが、マダイのアタリはなく移動。イサキ狙いの船が集まっている釣り場で合図が出る。今度の指示ダナは18メートル。
「先月までここでイサキを狙って、1キロ級のマダイがけっこう交じったよ。ハリスを切った大型もいたね」と船長。
気合を込めて投入と回収を繰り返す。船中ではイサキがポツポツと釣れ始める。
潮回りを繰り返し、8時を過ぎたころに右舷大ドモの丸山氏が500グラムほどのシマアジを釣り上げる。船長によると今年はイサキ船でもシマアジがよく交じっているそうだ。
すると今度は右胴の間の曽根氏の竿に待望のアタリがきてマダイが取り込まれる。600グラムほどの小型ではあったが本命の登場に船上が色めき立つ。
左舷でも佐久間氏に大きなアタリ。同時にミヨシの佐々木氏、大ドモの武田氏と続く。
武田氏には良型イサキ、佐々木氏には40センチ超えのメジナ。最後まで強い突っ込みを繰り返し、良型マダイを連想させた佐久間氏の竿は残念ながらサンノジであった。
Page1 朝イチは二枚潮に苦戦
Page2 マダイよ、こい!
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