そんなエビハナダイ釣りの要領が分かりかけてきたところでホッと一息ついていたら、隣のお客さんが私のハリにブラ下がっているエビを指差して一言。
　「エビの尾羽根を切るときは付け根まで全部切るんじゃなくて、少し残したほうがハリからズリ落ちないよ」
　えっ、知らなかった！
　それまでずっと尾羽根をキレイにカットしてからエサ付けしていたけど、尾羽根をちょっぴり残してみたら、なるほど、エサ持ちはいいしエビも真っすぐ付けることができた。なんだか今日は勉強になることが多く、得しちゃった気分です。
　船長によると当日の食いは今イチだというけれど、船中あちこちでバタバタと上がるラッシュも何回かあったし、3枚掛けで取り込む姿も何度か見られます。
　かくいう私も1枚掛けた後でそのまま数秒待ち、追い食いを狙うと、思惑どおりのトリプルを達成。やったー。
　そんな調子で犬若沖で釣り続け、12時に沖揚がり。釣果は12〜28センチのハナダイが40〜60枚。このほかアジ、ホウボウ、シロギスなどが交じるにぎやかな釣果、初挑戦の私も49枚釣れて大満足、見事にエビハナダイのデビューを飾ることができたのでした。
　今後、武丸では状況に応じてハナダイと、コマセを使わずにサビキ仕掛けで狙う「追っかけアジ」のリレーも行うそうですから、ますます面白くなりそうですね。

［武丸］中村弘志船長