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釣り人(神奈川)◎金井恵美
掲載号: 2009年5月15日号
カワハギ竿が正解?
ハナダイがアジ交じりで135枚、翌日は124枚!
こんなものすごい釣果が続いているのが銚子エリアのハナダイ。私にとっては初チャレの釣り物だけど、胴つき仕掛けに生きたエビエサ(アカエビやスムシ)を付けて狙うことから、エビハナダイと呼ばれ親しまれている釣りなんですって。
周年出船している釣りらしいけれど、これだけ釣れる時期はそうそうないはず。今がビッグチャンスということで間違いなさそうです。
そんな銚子へ車を走らせたのは4月9日。お世話になったのはハナダイ釣りにこだわる船宿として知られる犬若港の武丸。このところ好調に釣れていることもあり、平日にもかかわらず予約は15人と大盛況。
受付を済ませたあと、同行の内山記者と左舷に並んで釣り座を確保。5時半に中村弘志船長の舵取りで犬若沖へ向けて出船します。
船が動き出すのと同時に、私は釣り方を教わるべく操舵室へと向かいます。
船長によれば仕掛けを海底まで下ろしたら、オモリを底から離さないようにして道糸を張ったりタルマセたりしてエサを動かし、モゾッというアタリを感じたらスッと竿を立てて合わせるのが基本とのこと。
つまり向こう合わせの釣りではなくて、ハナダイがエビをくわえたところで合わせるのがコツだから、竿もどちらかといえば張りのある先調子が適しているのだそうです。
地域によっては枝スをたくさん出した長い仕掛けを使うこともあるけれど、犬若沖ではハナダイは底付近にいることが多いから、3〜4本バリの仕掛けを使い、手返しを早くしたほうがいいとも教わりました。
そんな話をしているうちに犬若沖の35メートルダチに到着。ピンピンと跳ねる元気なエビの尾羽根をハサミで切ってハリに刺して、船長の合図で仕掛けを放り込みます。
教えていただいたとおりに釣ろうと思ったけど、モゾモゾくるという感触がよく分かりません。船中では早くもハナダイが上がり始めているというのに、私はアタリすら取れない状態。
撮影が一段落して釣りを始めた隣の内山記者も、私の倍近いハナダイを釣っているというのに……。
もう、どうしたらいいの?
そんなときにふと目に入ったのが内山記者が手にしている竿。よくよく見ればカワハギ用じゃないの!
さっそくそれまで使っていた6:4調子のゲームロッドからカワハギ竿にチェンジしてみると、その差は歴然。モゾモゾッという微妙なアタリが手に取るように分かる。
モゾモゾを感じたところでキュッと竿を立てるとガツンと竿に重みが加わり、カンカンと鋭く力強いハナダイの引きが伝わる。
ああ、エビハナダイって、こんなにも面白い釣りだったのね!
Page1 カワハギ竿が正解?
Page2 尾羽根は少し残すべし!
※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。