秋の九十九里片貝沖といったらやっぱりヒラメ。9月1日の一部解禁直後からトップ10枚、3キロ超え出現といった魅力的な釣果報告が続々と聞こえてくる。こりゃ行くしかない！
　釣友の武田氏と片貝新港の吉栄丸を訪れたのは9月12日。「ヒラメに行きませんか？」という本誌村上記者のお誘いを受け、ワクワク気分での釣行だ。
　4時前に港に着いたが、すでに港は釣り人でいっぱい。間もなく前日11日から乗り継ぎの村上記者と合流。状況をうかがうと3.6キロを頭に船中31枚。記者も撮影がてら3枚のヒラメをゲットしたという。
　私、武田氏、そして村上記者の順で左舷ミヨシに席を取ったあと、川口吉男船長の操船で、計20名の釣り人を乗せた吉栄丸は4時半過ぎに港を離れた。
　釣り場は航程約40分の片貝沖。ポイントに到着すると、仲乗りさんが中羽のマイワシと80号オモリを配り始めた。「準備ができたら始めてください。右舷の人はオモリ80号でお願いします」というアナウンスで釣りが始まった。
　水深は28メートル。左舷の我われはオモリ60号。まずは右舷から左舷へ流す横流しで狙うようだ。
　開始早々、左胴の間の宮崎さんに1キロ弱が釣れ、しばらくすると宮崎さんとお仲間の釣り人が竿を曲げて仲よく1キロ級を上げた。
　次の流しでは左舷にも80号のオモリが配られ、左舷から右舷への横流しとなった。
　吉栄丸では、基準となるオモリ（今回は60号）以外のオモリは無料で貸し出してくれる。ただし根掛かりでなくした場合は有償だ。
　オモリを替えて仕掛けを入れてみたところ、道糸は船下へわずかに入る程度。潮の流れは緩いようだ。
　しばらくすると隣の武田氏の竿にガツンときたが、その後は音沙汰なし。巻き上げた仕掛けにはヒラメの歯型がくっきり残ったイワシが付いていた。