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フィッシングライター/ 山口 充
掲載号: 2011年3月1日号
スルメ交じりで順調
ヤリイカのトップシーズンはこれから!
2月1日に訪れたのはイカ釣りのメッカ.三浦半島長井港のはら丸。
ヤリイカに限らず、イカ乗合は周年早出(現在は午前6時半出船)と8時出船の2便体勢をとっている船宿で、私と石井さんは8時船に乗ることにした。
通常のイカ船に比べていくらか遅い出船時間だけに、電車釣行で楽しむにもちょうどいいだろう。
出船を待つ間、待合室で船長や常連さん、おかみさんたちとストーブを囲んでイカ談義。最初の話題は前日の釣果についてで、トップは50杯に達したという。
「今シーズンは辛い日も多かったんだけど、ここへきてようやくよくなってきた。今日は天気もいいし、楽しみだね」と語るのは常連の大嶌(おおしま)さん。ほかの常連さんたちも、
「今日は取材だから頑張らなきゃ!」と意気揚々。取材者としてはうれしい限りだ。
そんな皆さんと私たちを含む8名が乗り込み、準備を済ませたあとで原進船長の操船で出船となる。
冠雪した富士山を見ながらポイントの沖ノ瀬へと向かう。予報によると気温は3月上旬並みに上昇するらしい。澄んだ空気と温かい日差し。最高の釣り日和である。
港から航程40分で釣り場に到着し、反応を探して旋回を行う。仕掛けはヤリ狙いの11センチプラヅノ仕掛けの人と、スルメを意識して14センチプラヅノ仕掛けを選んでいる人がいたほか、それぞれに直結とブランコを用意している人もいる。
私は11センチたまご針の7本ヅノ仕掛け。石井さんも同じくたまご針の仕掛けでツノ数は6本。
数10隻からなる船団の真ん中あたりで投入の合図が出た。水深は約190メートル。反応は底から20メートル上くらいまで出ているようだ。
すると一投目から左ミヨシの大嶌さんが乗せた。その隣の高橋さんも巻き上げを開始している。さらに後ろの方もイカを乗せた様子。
「これスルメかな?」
強い抵抗を楽しみつつ大嶌さんが抜き上げたのは良型のスルメ。一方の高橋さんはヤリイカだった。
あちらこちらでヤリイカとスルメイカが半分くらいの割合で上がっている。ちなみにスルメを釣った大嶌さんが使っていたのは14センチプラヅノの直結仕掛け。高橋さんは11センチブランコ仕掛け。
「やっぱり14センチを使うとスルメが多くなるのかな」とは大嶌さん。何杯か確保したところで船上干しに。沖の風に吹かれて揺れるイカ。いつ見てもうまそうだ。
ミヨシ方向に目を移すと相澤さんがスルメイカのトリプル。石井さんもいつの間にかヤリイカとスルメイカのダブルを決めていた。
楽しげな船中の様子を眺めていると、
「山口さん、取材なんかいいから、早く釣りしなよ!」と船長から声がかかった。
Page1 スルメ交じりで順調
Page2 ダブルの嵐にニンマリ
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