Check
本誌発行人/根岸伸之
掲載号: 2013年1月15日号
当地の当たり餌木は?
今後はひと回り良型が狙えるようになる
釣り好き船長が細かくアドバイスしてくれる
ジワジワと人気を集めているアオリイカのティップラン/スパ釣。と同時に乗合船も徐々に増えている。内房、相模湾に加え、三浦半島エリアでもティップラン乗合を看板としている船宿が本誌「船宿データベース」欄に加入した。
三浦半島佐島港の相洋丸がそれ。船宿を開業してから17年、主にルアー釣りをメインに秋から春はアオリイカを狙っているが、数年前から中オモリ式からティップランに切り替えている。
あいさつを兼ねて釣行したのは12月13日、佐島漁港の船着き場に到着したのは6時ごろだった。2名の釣り客が左舷トモに並び、船長が胴の間、私がミヨシで7時前に出船した。
鈴木康弘船長は以前、東京湾で釣り船の船長をしていたが、釣り好きが高じて船宿を開業したという。青物のルアーやスロージギングにはかなりの経験をお持ちだが、ここ数年ハマっているのがアオリイカのティップラン。
「以前は中オモリでやっていたんだけど、これを覚えちゃったらダメだね」と笑いながら話す。
釣り談議に熱中する間もなく、10分ほどで釣り場着。すかさずエンジンを止めて、まずは19メートルダチからスタートした。
この日は北風がソヨソヨ、潮もいい具合に濁りが入って、ティップランには絶好の条件。
「このところ潮が澄んであまりいい釣果が出ない」と事前に知らされていただけに、これは期待が持てる。
釣り客2人に30グラムの餌木で始めるように告げると、船長も竿を握る。専用竿に専用餌木を使い、シャクリ方も様になっている。さすが専門乗合を出船しているだけある。
ところが船長はやや渋い顔。
「潮がほとんど動いていないよ」とポツリ。確かに各自の道糸はほぼ垂直状態だ。
ここでは触りもなく、北寄りのポイントに移動。3度目に移動した25メートルダチで、トモ2番の方がようやくアタリをとらえた。
気持ちよさそうに竿を曲げて取り込んだのは400グラム級のアオリイカ。一時期のコロッケサイズは減って、現在は500グラム前後が標準サイズだという。
当たり餌木はアジ金の30グラム。ここで当地のおすすめ餌木を船長に聞いてみる。
「中オモリのときはピンク、オレンジでよかったけど、ティップランの場合はアジや紫がいいね。どうしてか分からないけど」
確かに内房でもその傾向にある。中オモリではあまり実績のない緑や濃いブルーなどもティップランでは活躍することが多い。腹色との関係もあるのだろうか。
だが後続はなく、次のポイントで船長がひと回り大きい500グラム級を取り込む。
「さあ、ドンドン釣ってよ〜」
1杯釣ると船長はとたんに機嫌がよくなる。よほどこの釣りが好きなのに違いない。
Page1 当地の当たり餌木は?
Page2 自己記録更新のデカアオリ
※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。