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[ワラサ&イナダ]
新潟県上越有間川港発…有間川沖 八海丸

ワラサ&イナダが好調 秋の日本海は青物天国

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本誌APC(長野)/ 高田 光
掲載号: 2010年12月1日号

なんでこうなるの?

 


写真は11月6日撮影。 取材後もワラサとイナダを中心に絶好調!


 秋真っ盛りの10月20日。新潟県有間川港の八海丸へ青物ジギングを楽しむべく釣行した。八海丸はワラサやブリのジギングで名を馳せる船宿だが、同行の釣友ともども還暦をとうに過ぎたオジンガー3人が、ジギングの激務にどこまで耐えられるかが一番の問題である。
 
 出船は6時。薄曇りの中、有間川の真沖へ40分ほど走って投入の合図が出された。
 我われ還暦オジンガー3人はミヨシに陣取り、一方20代前半のヤングアングラー3名は大ドモに仲よく並ぶ。
 船長のアナウンスは、「水深は80メートルです。海面下60メートルから底まで反応がありますので、探ってくださーい!」といったもの。
 私はマダイなど根物も想定して底近辺をていねいに探ったが、宙層はストロークの大きなロングジャークで体力の温存を図る。
 すると間髪入れずにギューンと竿先をひったくるようなアタリが訪れた。
 私はヘルニアの治療を終え、およそ1年ぶりのジギング釣行。久しぶりのヒットともなれば心ときめくものだ。
 図らずもドラグが作動するほどの強引はなかったが、丸まると太った2キロ弱のイナダが元気一杯に顔を見せた。
 するとこれが呼び水となったのか船内あちこちでイナダがヒットし始めた。体力的に劣る我われオジンガーたちはどうしてもスローピッチのロングジャークになってしまうが、それを尻目にヤングたちはダダダッとマシンガンのごとく素早いハイピッチジャークを繰り出していた。
 釣り始めから1時間。これからが本番というときに、あろうことか私のリールが壊れてしまった。気に入っていた1台だったが故障してしまえば仕方がない。予備のリールに交換して気合を入れる。
 さらに不幸が私を襲う。今度はロッドのトップガイドのSiCリングがガイドフレームから抜け落ちてしまった。
 これでは道糸を巻き取ることさえままならない。リールに続いてロッドも予備と交換することになった。
 相次ぐトラブルにうんざりしていたところで水深105メートルの深場に移動。「今度は底から40メートル上まで反応が出ています」とアナウンスが出た。
 このポイントは過去に13キロのブリをキャッチした実績もある。さっそく海底目がけてジグを落とし込んだ。
 ところが……なんとしたことか、予備のリールには道糸が95メートルしか巻いておらず、海底までジグを落とすことができない。
 悲惨な状況の私と違い、周囲の皆さんはこれ見よがしにハイピッチジャークを繰り出し、やがてワラサのトリプルヒットを達成した。
 それからというもの、大ドモ付近は怒とうの入れ食いモードに突入。釣れるワラサは超肥満体型、トロ志向派にはもってこいの代物だ。
 これを見て私の焦りも最高潮に達したが、いかんせんリールに巻かれた糸が足りず、魚の群れる海底近辺を狙うことができないのだ。


 

 


 

 

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