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本誌APC(東京)/ 椎名義徳
掲載号: 2012年1月15日号
値千金の1枚が出た!
ハリ掛かりさせた瞬間とヤリトリにこの釣りのだいご味があります
再度潮回りすると再びアタリが訪れた。
ゴン……ゴンッ!
このたたくようなアタリは、いかにもマダイっぽい。
心臓バクバク状態で竿先が引き込まれるのを待っていたのだが、ここで私は痛恨のミスを犯してしまう。中途半端な合わせが災いし、見事なまでのスッポ抜け。
直後に常連さんにもアタリがきたが、これもスッポ抜けに終わる。
その後は水深180メートルまで探ってみるもノーヒット。強風と冷たい雨に諦めのムードが漂ってくる。
祈るような気持ちで5杯目のヤリイカを投じたのは150メートルダチ。急なカケ上がりのようで水深がどんどん浅くなった。
置き竿にしたままではイカが海底に引きずられてしまうので、30秒ごとに底ダチを取り直した。
そして……!
私の願いが通じたのか、沈黙を破るようにアタリ到来。
ゴンッ、ゴゴンッ。竿が大きく引き込まれたところでグイッと合わせると、ガチンと竿に重量感が伝わってきた。
抵抗から察するにタイのようだが、引きが強いのなんの。きつめに設定しているドラグをものともせず、何度も道糸を引き出していく。
底から離すまで一進一退の攻防が続いたが、徐々に抵抗は弱まり、リールのハンドルを回せるようになってきた。
コイツだけはバラしちゃいけない!
いい加減なB型男の私だが、このときばかりは手巻きで慎重に対処した。
テンビンが上がり、ハリスをたぐるとマダイがボコンと浮き上がってきた。後検量4.9キロのオスダイ。ヤリイカの泳がせ釣りではまだまだ序の口のサイズとはいえ、うれしい1枚であった。
さあ、もう1枚!
といった雰囲気だったが、残念ながら11時のタイムアップとなってしまった。
結局この日は私のマダイが唯一の釣果となってしまったが、翌日は5.7キロのマダイのほかイシナギやカンパチも上がったとのこと。
なお海斗丸ではヤリイカが確保できる間は泳がせ五目を出船させるとのこと。アナタも一発大物にチャレンジしてみませんか!
[海斗丸]和田章宏船長
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