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本誌編集部◉尾川 泰将
掲載号: 2011年9月15日号
圧巻の6キロオーバー登場
半数の釣り人がキメジを手にした
「20メートル!」
タナがアナウンスされてハリス30号の太掛けを一斉に投入。5キロオーバーのカツオやキメジ狙う仕掛けと釣り方については特集内をご覧いただきたいが、吉田丸ではハリスとテンビンの接続にチチワ結びを推奨している。太いハリスは直にサルカンへ結び込むより、チチワ結びのほうが強度にバラつきがないとのことだ。
他船をかわしながら数回流し変えたところで、右舷胴の間でヒット。竿を立てながらゴリ巻きして、顔を出したのは3キロ級。この1本で口火を切り、群れに船を当てる度にアタリが到来し始めた。指示ダナはおおむね15〜30メートルの間だ。
「ドラグを締めろ!」
「巻け巻け!」
「竿をのされちゃダメだ、立てて、立てて!」
船長たちの雄叫びが海上を飛びかう。4〜5キロのキメジもポツポツと交じり始めてすごい熱気だ。バラシやオマツリもあり、流し変える度に船中1〜2本しか取れないものの、カツオの型は4キロ、5キロとデカくなっていった。
そして左舷ミヨシの釣り人がワンピースロッドをひん曲げ、歯を食いしばってリールを巻き上げる。浮上したのは本日最大6.5キロのジャンボガツオ。太い胴周りは針で突つけば破裂しそうなほどパンパンで、めちゃウマそうだ。
その後も同海域の3カ所ほどでナブラが見られたが、群れに船を着けても、なぜだか食わない。船長によれば原因はシラス。大きな群れが溜まっていて、カツオはシラスを食べるのに夢中だという。
お昼近くになり、沖揚がりの13時まで残りわずか。今日はこのまま終了かと覚悟したとき左舷の釣り人にアタリが連発、4〜5キロのキメジが次つぎに浮上してきた。これを5名が手にしたところで群れは走り去り、熱い一日を終える。
オデコが1名出たものの、ほか全員はカツオかキメジを1〜3本クーラーに収める良日。何より平均4〜5キロという型のよさがたまらない。
特集内にも記したとおり、ほかの釣り物とのバランスもあって9月はカツオ狙いのファイナルチャンス。
いつまで続くかは釣況次第だが、8月下旬現在は太ハリスを引きちぎるキメジの群れも回遊し、さらに盛り上がっている。けれども相手はいつ抜けるか分からない青物、とにかく早めの釣行をおすすめしたい。
[吉田丸]吉田 澄夫船長
Page1 この時期、カツオを釣らなきゃ気がすまない
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※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。