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本誌APC(神奈川)/ 平林 潔
掲載号: 2011年9月1日号
思わぬ落とし穴が…。
コマセを振るとすぐにググッ! これが楽しい
そんなこと考えながら大きく竿をあおってコマセを振ったら、突然軽くなって顔にすごい衝撃を受けた。一瞬何が起きたのか理解できなかったが、左の頬がひどく痛んだ。
どうやら道糸が海面付近で切れてしまったらしい。古いラインだったから傷でも付いていたのだろうか。突然軽くなった竿で、思いっきり左頬を叩いたってわけだ。こりゃ参った!
強烈パンチでノックアウトだ。
幸い切れた仕掛けはトモ寄りの方の仕掛けに引っ掛かって回収することができた(ありがとうございます)。
回収したテンビンとビシをセットし直して釣りは継続したが、イケメン(?)の左頬はプックリと腫れてしまった。
というわけで皆さん、古いラインは巻き直しましょう。この世の中、何が起きるか分からない。竿をシャクるときも少し斜めにシャクって顔を避けるようにすべきだと、痛い思いをして学習した。
釣れ続くストーリーの中に、自らの手でドン底の谷間を作ってしまったわけだが、それでも変わらないのはアジの釣れっぷり。
8時過ぎには45尾を超えてしばらく休憩。船長は、
「もうひとふんばりして釣ってくださいよ〜!」と言うが、クーラーもほぼ満杯だ。
9時に50尾に達した後は、アタリも少し散漫になってきた。いつの間にか周りには午前船が数隻集まっていたため、船長は移動を決めた。
観音崎灯台の目と鼻の先、73メートルダチなどを探ったが、潮の状態が悪くて釣りづらい。10時半過ぎまで転々とめぼしいポイントを探りながら走ったが、これといった反応に巡り合わないようだ。
このころになるとすっかり暑くなってきたので、風を切って走る海上遊覧は大歓迎。こんなことが言えるのも朝のうちに十分釣っているからなんだけどね。
11時ごろには最初の走水沖近くまで戻ったが、大サバのオンパレード。もっとも、この時期のサバもうまいのでいい土産になる。
アジも交じったが、25センチがメインと朝に比べひと回り小さくなってしまった。
沖揚がりは11時半過ぎ。52尾の良型アジと3尾のサバで僕のクーラーのフタは閉まらなくなりそうだった。
2番手が42尾、続いて41尾、38尾。スソでも25尾。皆さん、ニコニコ顔である。
例の左頬は2日後には腫れが酷くなり、他人に事情を説明するのに苦労した。喧嘩でもしたんですか?
なんて聞かれちゃ素直に説明するしかないでしょ。
そうそう!
早朝出船は8月末までだから、急いで釣行してほしい。しばらくは安定して釣れ続きそうなので、涼しい海で大漁が狙えますよ。
[吉明丸]鈴木雅之船長
Page1 釣れ過ぎだよ!
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