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本誌APC(東京)/ 鈴木良和
掲載号: 2011年9月1日号
悪天候を吹き飛ばす大盛況
こんなシロギスが釣れまくっています!
当日の竿頭は鈴木さんでした。ホントにKYですよね!
照りつける太陽が容赦なく肌を焦がすこの季節。釣りには行きたいが体力的に不安を感じる方におすすめなのが東京湾のシロギス午前船。
釣りの時間は短めだし体力の消耗も少ないので翌日の仕事に差し支えることもなく、おいしい魚が食べられる。
7月23日に訪れたのは東京湾奥鶴見弁天町の富士丸。
同行してくれた蓮見純子さんはドップリと沖釣りにハマっている女性アングラーで、翌日に本誌主催の「震災復興フィッシングパーティー」にも参加するとのこと。
ところが当日は台風6号の通過にともない、外房地区の遊漁船の多くが出船を見合わせる状況。東京湾も北風が吹き続いていた。
こんな日にお客さんが来てくれるのだろうか……と待合室で心配していたのだが、お客さんの出足は思いのほかよく、私たち2人を含む12名を乗せて7時半に出船となったのだった。
「すぐに釣りを始めますので準備をしておいて!」
近藤一文船長の言うとおり、最初の釣り場へは5分足らずで到着。水深も浅く、5メートルダチで合図が出る。
シロギスは東京湾で周年狙える身近な魚だが、初心者でも楽しめる反面、ベテランも夢中になる奥深さを持った釣り物だ。
したがってシロギス乗合はにぎやかグループや一人黙々と数を釣りまくる人など客層も多彩。そんな中で今日のお客さんはほとんどが前者。いわゆるファミリーフィッシングである。
釣りがスタートしたもののキスの機嫌は悪い。雨水の流入による濁りのせいかアタリがあっても食い込みが浅く、皆さん苦戦を強いられているようだ。
こんな場合はチョイ投げして誘いを入れながら広く探るのも手なのだが、いかんせん皆さんチョイ投げがままならない。それでもヒイラギや小型のイシモチやセイゴが頻繁に釣れ、そのたびに歓声が上がる。
「やっと本命がきました」と最初に18センチのキスを釣ったのは左胴の間の西川さん。続いて左ミヨシの細井さんも20センチで後に続く。
右ミヨシ2番目の蓮見さんにも20センチのキスが釣れたのかと思えば、
「おっ、こいつはデカイ!」と仲乗りさんが24センチのデップリとしたシロギスを釣り上げる。
型はまずまずだが、食いはなかなか上向かない。船長も8時になると移動を決意する。
30分かけて向かったポイントは富岡沖の20メートルダチ。依然として北風は強く吹いていたが、ここならば釣りやすそう。
すると左舷ミヨシ側に座る大森さんファミリーが好調に釣り始めた。「このサイズなら満足!」とだんなさんが23センチを掲げれば、娘の美沙さんは、
「私はダブルよ!」親子対決も華やかだ。
左トモに目を移せば鎌田さんたち4人グループもにぎやかに数をのばしている。
そんな中、右トモの春山さんファミリーだけがなぜか苦戦を強いられていたが、船長と仲乗りさんのアドバイスのおかげで、ご夫婦が同時にヒットするシーンも見られた。
Page1 悪天候を吹き飛ばす大盛況
Page2 奥の手を出して竿頭
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