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本誌編集部◉村上 敬洋
掲載号: 2011年8月1日号
テクニカルな釣りとは正反対
開始直後から入れ食いになった
少しばかり食いが落ち着いてきたところで船中を見回すと、皆さんの足元のタルはすでに満杯になってみた。
「何尾くらい釣れましたか?」と数人に尋ねてみたが、
「え〜?、分かんない」
「数えられないよ〜!」という答えばかり。すでに数を把握している人はいないようだが、皆さん圧倒的な入れ食いに満足しているらしい。
数と型よりも、楽しさと満足感。それがライトルアーという釣りが追い求めている部分なのだろう。そんな考えは皆さんが持参したタックルにも現れているように思えた。
例えば私の隣の女性はピンクのナイロンラインを巻いたバスタックルを使っていた。もちろんメーターマークなんて付いていないから適当なところまでジグを沈めて、適当に巻き上げる動作になるのだが、そんなことはおかまいなしにサバは食い付いてくる。
一方、左舷のミヨシ寄りの釣り人は2.4メートルくらいの陸っぱり用シーバスロッド。決して広いとはいえない船上で、これだけの長さの竿は扱いにくいだろうと思っていたが、アンダーハンドでジグを投げるとバビューン! と気持ちよさそう。そして船から離れたところでヒットさせてヤリトリする姿は船下で掛けたときとは違う楽しさがあるように思えた。
皆さんの笑顔を見ているうちにふと思い出したのは子供のころに楽しんだ自由気ままな釣り。好きなときに、好きな道具で、好きなように釣る……。
テクニカルな釣りとは正反対の楽しさがライトルアーにはあると思えた。
納竿は14時半。釣果は26〜46センチのサバがトップ53尾。馬場さん親子と私は各自20〜30尾の釣果だったが、開始から終了まで入れ食いが続いたので腕はパンパン。乗船前は短いと思えた釣り時間(3時間)も、むしろ長過ぎるくらいに感じたほど。
そんな自由で楽しいライトルアーは夏の絶好期を迎えている。
初心者や子供を釣りに誘いたいと思っている人、サバの入れ食いを楽しみたい人はもちろん、テクニカルな釣りに疲れている人(!?)にも優しいから、ぜひチャレンジしてみてください。
[浅八丸]左から塚野仁船長、仲乗りの阿久津一さん
Page1 嵐のような入れ食いに遭遇
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