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釣り人(千葉)/ 福田豊起
掲載号: 2011年6月15日号
アジが面白いように釣れる
アジを筆頭に手堅い釣果が魅力です
本誌レポート初登場ということで、まずは簡単に国丸のご紹介から。
国丸の石崎国治(くにはる)船長はもともとは大の沖釣りファンで、あまりの熱心さに行き付けの船宿さんから声をかけられたのが釣り船の舵を握るきっかけ。当時はコマセダイを担当することが多かったそうです。
今から11年前に「国丸」として独立。このとき、とくに力を入れようと心に決めていたのがマルイカ。
当時はマイナーな釣り物でしたが、船長は、
「これは絶対面白い!」と確信。熱心に研究を続けて、実績を積み上げていきました。
今では「国丸のマルイカ」といえば釣り人はもちろん東京湾中の船頭さんから注目を集める存在。私は仕事柄、内房の船長さんと話す機会が多いのですが、マルイカの話題になると「国さん」こと石崎船長の名がよく出てきます。
また、おかみさんは「内房の全自動マルイカ釣りロボ」として船頭さんたちの間で話題になったこともあるほどのスゴ腕。いずれ誌面でご紹介したいと思います。
しかし、今年のマルイカは記録的な不漁(国丸が独立した11年前も今年のようにマルイカが釣れなかったとか)。
そこで、今シーズンはマルイカだけでなく、オモリ40号でヤリイカやムギイカも視野に入れた「ライトイカ」と、手軽に楽しめる「ライトウイリー五目」でも出船することになりました。
このライトウイリー五目、主なターゲットはマアジなのですが、これがとにかく、よく釣れるんです。
5月16日、港に集まったのは近所のマルイカ名人.藤平さん、ヤマリアの澤田さん、そして沖藤編集長と私の4人。
当日は船長のご厚意でライトイカの様子見をさせていただき、その後、10時前からライトウイリー五目へ。
少々変則的ですが、釣り時間3時間半ほどの午後船を想定して釣ることとしました。
港が見える水深約60メートルの魚礁が今日のポイント。実は私、ライトウイリーは初体験。こんなときは船長さんに聞くのが一番!
ということで持ち込んだ仕掛けを船長に見せて、選んでもらったのは3本バリ3.5メートル仕様(図参照)。
開始のブザーと同時に、
「水深62メートルの魚礁周りです。タナは55メートルから上は40メートルまで探ってください」とアナウンス。
うわー、えらく上まで魚が浮いているんだなーと思いつつ、ウイリーシャクリの要領でタナを探ります。
1投目は空振りだったものの、2投目から小気味よいアタリ。上がったのは20センチのおいしそうなアジ。
このときアタったのは指示ダナ上限近くの43メートル。隣の澤田さんもポンポンとマアジを釣り上げているのですが、タナを聞くと48メートルとのこと。アナウンスどおりタナは広いようです。
私はこの日、マルイカの最新タックルをそのまま流用しました。軽い仕掛けであることも手伝って、感度のよさに感心するものがありました。
その最たる例が、3本バリの上、下どちらのハリに魚が掛かったかが手に取るように分かることです。
上バリに掛かるとブルブルと、それこそダイレクトにアタリが伝わり、先バリのときはグン、ググ〜ンと若干ソフトに伝わってきてきます。
その違いが分かると多点掛けを狙うこともできます。
たとえばコマセカゴを揺するようなダイレクトなアタリを感じたら上バリに1尾目が食い付いたと判断して、少しリールを巻いてみると次のアタリがきます。
一方、若干ストロークの大きなアタリが伝わってきたら、先バリに食い付いたと判断、そのまま待つと……2尾、ときには3尾でパーフェクト。
いやあ、ライトウイリー五目、というか、魚礁周りでのライトタックルのアジ釣りは面白い!
しかも活性が上がってきたのか、仕掛けの落下中にアジが食ってきて止められてしまうことも。
お約束の海面バラシもありましたが、ダブル、トリプルの連続で見る間にバケツはアジで埋まっていきます。
Page1 アジが面白いように釣れる
Page2 ペースが悪いその理由は?
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