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フィッシングライター/朝倉 真
掲載号: 2010年6月1日号
しばし入れ食いを満喫
キュッとシャクると「ココン!」ときます
さて、本命のアジが顔を見せると船上ににわかに活気が戻り、皆さん手持ち竿でポツポツとアジを釣り始める。
ここにきて上潮は緩み道糸は垂直に立つようになり、前半と比較しても底ダチは取りやすくなった。
それとコマセが効いて群れが船に着いてきた様子で、船を移動させてもすぐに再投入の合図が出る。
水深は120メートル。刻々と水深が浅くなるカケ上がりでは、まめに底ダチを取り直すことが求められた。
「底から4メートルで食った」と右舷ミヨシ2番の方にヒット。これを皮切りにさらに釣果アップ。ダブルはもとより、中には3本バリにパーフェクトの3尾掛けも見受けられた。
それからは私も自席に戻り仕掛けを投入。底から3メートル巻き上げて、コマセを振って1メートル巻き上げる。付けエサが底から3メートルを漂うよう調整すると、アタリが止まらない。25センチ前後のアジが次つぎと面白いように釣れ上がる入れ掛かりモードを体感する。
ここでタナ取り以外にも平均以上に釣るために気づいたことがある。それは巻き上げは中速以上(自分のリールでは目盛り20ぐらい)の速さで巻き上げるということ。
アジの口は軟らかいので、上アゴにしっかりハリ掛かりしていればいいが、ゆっくり巻き上げるとハリ穴が広がってバラシが多くなる。もちろん水深が深いので手返しの早さが魚のキャッチ率を高くすることもある。
「バレる魚はバレる」そんな思いっきりのよさも数をのばす秘訣のようにも思えた。
限られた実釣時間ではあったものの、私は14時の沖揚がりまでに10尾を手中にすることができた。
トップは右舷ミヨシの21尾で、次頭は左舷ミヨシ2番の20尾、船中平均は15尾前後であった。
釣れなかった前半の2時間が嘘のように、終盤に入れ掛かりタイムもあって23〜35センチの丸まるとした良型に各自お土産には十分な釣果となった。
今回はシケ後の不調日に当たってしまったが、今後天候が安定してくれば型、数ともに期待できるだろう。
[恒丸]飯田 仁船長
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