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本誌APC(千葉)◎宇田川 亘
掲載号: 2010年3月15日号
とにかく誘いが大事
足元のオケは魚でぎっしり
にぎやかに楽しもう
8時になったところで私も竿を出すことにした。私の仕掛けは胴つき4本バリで、3号の中オモリも使用している。ハリスはエステルで、幹糸との結び目に編み付け処理をして、ハリスと幹糸が絡むのを防いでいるのがこだわりだ。
仕掛けをやや前方に投げ、オモリが着底したあと、さらに素早く道糸を出して中オモリを底に着けた。
ここから竿を立てていき、エビが底から跳ね上がるイメージでオモリが底を切るほど聞き上げてみた。
「クククッ」とすぐにアタリが出て即座に合わせる。
私の第1投もこんな教科書どおりのアタリだった。初物なので追い食いは待たず、大事にリールを巻き始める。海面に顔を出したのは23センチほどの本命で、一番下のハリに掛かっていた。
続いての投入でも25センチ級と順調に型を見たが、活性が低いのか下バリに掛かっていることが多く、9時ごろには小型が増えてきた。さらに誘いをおろそかにすると、ウマヅラの洗礼もあった。
中盤からはアタリが遠のく。寒さのために指先もかじかんできたが、
「誘わないと釣れないよ」との船長のアドバイスで、全員が休まずに誘い続けている。
アタリが遠のくたびにポイントを移動し、食い気のある反応を探して投入合図を出す。流し始めはポツポツと釣れるがしばらくするとダンマリ。この繰り返し。
それでも皆さんのタルをのぞくと、ハナダイのほかアジ、イナダ、ホウボウなどにぎやか。
とくに大ドモの方は良型のホウボウを5尾も釣り上げてニッコニコ。
私の隣の小竹氏は小型のハナダイをすべてリリースしていたというが、それでも30枚を超える良型がタルに収められていた。
残すところ1時間。食いの悪さに船長が大きくポイントを移動した。今度の水深は45メートル。
仕掛けを入れた直後は静かだったが、流し始めてしばらくすると活発にハナダイがアタった。型は大中小交じり、ただし30センチ級も交じったのが印象的だった。
沖揚がりは12時。船中の釣果は16〜30センチが25〜66枚だった。
当日は中盤から潮が止まって食い渋り、前日のような釣れっぷりではなかったが、反応はバッチリ出ていたので潮が動けば相当な数釣りが楽しめるはず。今後、利根川河口の大根に釣り場が移ればオキメバル、クロメバル、ソイ、ホウボウなど多彩なゲスト交じりで楽しめるはず。
ただし大根は根の荒い場所、ハナダイのタナが高いこともあるので、図のような長い仕掛けで狙うと釣りやすいだろう。
[武丸]中村弘志船長
Page1 ゼロテンションが決め手
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