Check
本誌APC(東京)◎椎名義徳
掲載号: 2010年3月1日号
狙え提灯行列
アコウの楽しさを多くの人に味わっていただきたいものです
「400メートルです。浅くなっていきますよ」
カウンターに440メートルと表示されたところで着底。糸フケを取るため、いったん3メートルほど底を切ってから再びオモリを落とし込む。
潮の流れが緩いときはオモリを着底させたまま、仕掛けをフカセ気味にして待ったほうがアコウには効果的。
船が流れるにしたがって徐々に道糸が張ってくるが、そのままオモリを引きずってしまうと根掛かりしてしまう。
道糸が張り、竿にオモリ分の荷重がかかったところで2〜3メートルほど底を切って仕掛けを流す。カケ上がりにオモリが着底したところで道糸を少し送り、再びフカセ気味の状態でアタリを待つ。
カウンター読みで410メートルまで上ったところでグングンッと明確なアタリ。「おおっ、いいアタリだね。アコウっぽいね」と船長。追い食いのアタリは続かなかったが巻き上げるといい感じで愛竿がカーブを描く。
浮いてくるほどではないが仕掛けをつかむと軽い。やがて海中に赤っぽい魚影がユラーッと見えてきた。「おおっ、いい型だ!」
鮮やかな紅色の船中第1号は2キロ強のグッドサイズ。「ヨシ、ここら辺にいそうだ」
勝算をつかんだかのように上り直しての5流し目の船長の掛け声はトーンも高い。
2〜3回仕掛けを動かしたところで明確なアタリ。すかさず道糸を送り込むと再びググッと竿先がたたかれた。
私以外にも何人かの竿がたたかれており、船長から、「道糸を送って追い食いさせてよ」とアドバイスが飛ぶ。ミヨシ3番氏に2尾、5番氏と私にも2尾、そしてトモ2番氏が1尾。型も2キロ級ぞろいとあれば静まり返っていた船上が一気に盛り上がる。
ハイライトは6投目。5番氏と私にすぐさまアタリ。「フカセ気味にしてごらん」これまでアタリのなかった初挑戦氏にアドバイスするとすぐにググンと竿がたたかれた。
5番氏が4連掛け。私が3連掛け。そして初挑戦氏もうれしい4連掛けのプチ提灯行列で初アコウをゲット。「もっと潮が流れてくれれば数付くんだけどなぁ」とチョット不満気の船長だったが、その後の流しもアコウのほか、メダイ、キンメが途切れることなくアタリ、終わってみればアコウは2キロ級主体に船中0〜7尾。私はアコウ5尾とキンメ(30〜40センチ)7枚、メダイ(2キロ級)1尾とまずまずの釣果。アコウはすでに抱卵しており、群れはかなり固まってきている様子。トップシーズンは目前。ビギナーでも夢の提灯行列を拝めるチャンスだ。
[仁徳丸]篠塚 仁船長
Page1 技量に合ったハリ数を
Page2狙え提灯行列
※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。