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フィッシングライター◎竹川啓二
掲載号: 2010年1月15日号
グインとアマダイ登場
釣っても食べても◎。年末年始の釣行にもピッタリ!
軽いタックルの利点を生かし、まめに誘いましょう!
タイと名の付く魚は多いけれど、本物のタイ御三家をしのぐほどの人気を集めるタイといえばアマダイの名が真っ先にあげられるだろう。
潤んだような大きな瞳はなんとも愛くるしく、その上品な白身はグルメも絶賛するほどのおいしさだ。魚好きなら一度味わえばまさに口福絶倒、高級魚と呼ぶにふさわしい魚である。マダイが魚の王様ならアマダイはさしずめ女王様?
そういえばつぶらな瞳が「女王様とお呼び!」と訴えかけているようなそうでないような……。
12月13日、出かけたのは内房.富浦港の日の出丸。
沖釣りファンにはなじみが薄いが、日の出ボート店といえばお分かりの方も多いと思う。名前が示すとおり本業は春から秋までの貸しボート業。乗合船は冬季限定の営業なのだが、アマダイフリークには「釣らせる船宿」としてちょっとは名の通った船宿でもある。
代々マダイ釣り漁師の家系であり、榎本福太郎船長にとっては目の前に広がる地の海は子供のころからの遊び場。ポイントを熟知しているのだから当然といえば当然か。
本当は前日の土曜日に出船予定だったが、低気圧通過の強風のため中止となり、急きょ日曜日に振り替えての出船となった。
午前6時少し前に港に到着したが、今日も結構な風が吹いている。脳裏を横切るのは「出船中止」そして困惑する編集部Mの顔。
船長から「明るくなるまで様子を見ようよ」と言われしばし車の中で待機。そして15分後、船長からゴーサイン。素早くカッパを着込んで4名の釣り人とともに6時半ごろにいざ出陣!
そう。日の出丸は定員4名の、たぶん日本で一番小さい(?)乗合船。というわけでこの日、私は竿を出さずに取材に専念することにした。
通常なら15分ぐらいで釣り場なのだが、低気圧が去った後のイタチの最後っ屁みたいな風が邪魔していて余計な時間を食ってしまった。
それでも30分後には釣り開始の合図が出て一斉に仕掛け投入と相成ったのである。
本日の釣り場は通称「バラ根」水深70メートル前後の砂地帯である。所どころに小さい根があるからバラ根だそうで、アマダイの1級ポイントでもある。
手巻きではやや疲れる深さではあるが、オモリ40または50号のライトタックルなので思ったほど疲労感はない。以前は根魚竿などにオモリ80号が基本だったが、ゲームロッドなどの出現で今ではこれが主流だとか。
1投目から左舷の2人にアタリがあったが引きが弱々しい。案の定、上がってきたのは定番外道のトラギス。
しかし船長から、
「トラギスがいればアマダイもいるよ〜」と聞かされ全員期待が膨らむ。
それを裏付けるようにミヨシの常連さんが2投目に30センチ級の初物ゲット!
隣の方も40センチオーバーのホウボウゲットでニンマリである。
Page1 グインとアマダイ登場
Page2 移動後ドトウの連チャン
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