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本誌編集部◎尾川泰将
掲載号: 2010年1月1日号
最後の最後に開眼 !?
このサバに救われました
良型のトゴットメバル
船は少しずつ北上しながら、城ケ崎沖まで移動。磯釣り師が乗っている険しい崖が間近に見えるが、水深は120メートルある。うーんこれぞ東伊豆。
観光気分はさておいて、ここで石川さんにゴマサバがヒットした。思わず、
「やった、最高のエサですよ!」と飛びつく。
塩漬けのサバ、サーモン、サンマ、イワシ……と持参したエサはすべて試してはいるが、音沙汰なし。ここはもう、新鮮なサバエサに賭けるしかない。
残り1時間を切り、船は最後のポイント富戸港真沖に入った。腕は疲れ切っているけれど、船の揺れも利用し、修行僧のごとく誘いを入れ続ける。
10回小づく。底から2メートル上で仕掛けをフワフワと揺らして、ストーンと落とし込む。特集記事に書いた釣り方をミックスして誘っていると、ゴ、ゴゴゴゴッ。
ついに、あの、岩石が暴れるようなアタリがきた。キュッと合わせてハリ掛かりを確実にし、ゆっくりと巻き上げ開始。ずいぶん慎重に浮上させて、祈りながら海中を覗き込む。
くーっ、泣けてきた。真っ赤な岩石……いや貴重な宝石、700グラムのオニカサゴだ。
気付けば表層が主体のようだが、潮はよく動いている。そしてさらに残り数回の流しで、1 キロ前後のカンコを2尾連釣してしまった。
どういうわけか、同行の2人には申しわけないくらいの独り舞台でミッションは完了。ちなみにハリスは8号、ハリは18号である。
この間、金井さんにはトゴットメバルが2尾掛かってきたが、2尾ともグリーンの夜光バリに食ったという。
集魚アイテムといえばあまりの食い渋りに、途中からタコベイト(集魚ランプの代わり?)をテンビンとハリスの間に付けてあった。あとはハリのチモトに定番の夜光ソフト玉。しかし、その効能は分からない。
そんなことより、誘いこそがオニやカンコを惹きつけたと信じたい。振り返ってみると、この釣り方でオデコを経験したことは、ほとんどない。
「その釣り方、オモリ200号でもやるつもり?」
そう問われても、間違いなくハイとうなずくだろう。
[庄吉丸]稲葉庄太船長
Page1 大好きなエリアの一つ、東伊豆
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