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フィッシングライター◎山口 充
掲載号: 2009年11月15日号
軟調竿の功罪
こんな楽しい雰囲気の中で小難しいことを言うのもおこがましいが、どうも私は竿のセレクトを間違えたようだ。
当日乗船した釣り人の中で、私の竿が一番軟らかかったのだが、やたらとバラシが多いのだ。
グループ4名は硬めの貸し竿。石井さんは硬めのライトゲームロッド。宮武さんに至っては私よりも2ランクも硬い竿。みんなバラシは少なく、着実に数をのばしていた。
ライトタックルアジの場合は竿のセレクトも重要だ。仕掛け自体はノーマルのビシアジとまったく同じ。ただオモリが重いのでハリ掛かりのショックで向こう合わせに掛かってくる。
逆にライトはオモリが軽いので、今日のように食いが浅い時はハリ掛かりが浅くなってバレが頻発するのだろう。まして軟らかい竿ならなおさらだ。
かといって予備の竿は持ってきていなかったので、とりあえずクッションゴムを外してみることにした。
するといくらか効果はあったようでバラシは減った。しかし依然としてダブルやトリプルで上げることは難しい。
中盤からアジの型がよくなってきた。石井さんは良型のダブル連発。トリプルを決めることもあった。
「潮のいい時はこのサイズばっかりでクーラーが一杯になっちゃうんですよ」と船長。
「2つ〜!」
「ダブルだ!」との声が船中あちこちから聞こえる。
苦笑いするしかない私。タナを低くすると良型のイシモチも食ってくる状態。いつもなら予備竿、仕掛けなどを数種は持参するのに、今日にかぎって1種のみ。船中ではまずまず賑やかになっているというのに、バラシを防ぐことに終始する私だった。
潮が動かなかった割にはアタリは途切れず、後ろ髪を引かれる思いで14時半の沖揚がりを迎えた。
釣果は17〜25センチのアジが28〜54尾。外道にイシモチ。
洋平丸ではこの号が出るころにアジは後半戦を迎え、その後はイシモチ乗合にシフトするとのこと。
脂がほどよく乗ったアジを手軽に狙えるライトアジ。友人やご家族とぜひ楽しんでいただきたい。
[洋平丸]寺内洋平船長
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