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本誌編集部◎沖藤武彦
掲載号: 2009年11月1日号
即アワセでビシッ! 連チャンの快感!
後半、中ノ瀬の西側ではこの時期としては大きい200~300グラム級が中心であった
釣れるときは簡単なのに、悩み始めると止まらない釣りでもある
「あ、今アタってたよね、あれ」
豊嶋博実船長が右ミヨシの人が持つ白い竿を見て言う。
はあ……よく見ても分からずに凝視する。わずかに竿先が波の振幅とは違う動きをした。
と、次の瞬間、合わせを入れ振り上げた竿が頭上で「つ」の字に固まる。グリグリグリッと素早くリーリングして、そーっと餌木を持って取り込まれたのは、こぶしほどの大きさのスミイカだった。
10月1日、試し釣りから6日後の乗合初出船の1杯目はひと流し目で幸先よく乗ってきた。
この日は右胴の間の私を含めて9名が乗船、まずは中ノ瀬の東側、水深12メートル前後を流す。とはいえ、潮は緩いようで豊嶋船長はしきりに「流れないねえ」と言う。
それでも、スミイカはポツポツ乗ってくる。20分ほどで私を除く8人中6人が型を見た。
みなさんが使う餌木はどれもアオリーQの2.5号で、カラーは腹/金、背/オレンジが多い。
船長が「流れない」と言わなくなると、潮がいい具合に効き始めた合図。先ほどまで動いていないように思えた航路の浮標が、今はぐんぐん近づいてくる。
もちろん、これは船が近づいているのだけど。
海底は砂泥で、ほとんど起伏はない。船中では順調にスミイカの数が増えていく。
「もういいよ、釣りやって、恥かきなよ」
船長に促されて竿を出す。
北風に船首を向けての下げ潮だからトモからスミイカが乗ってくる。それを現すように右トモの桜井さんはすでにツ抜け。その隣の私も当然ベストタイムのはず。
1投目、いきなり竿先がクニュッと曲がって、合わせをくれるとズシッ!
おおっ、幸先よし。次もアタリが出てズシッ!またまたアタリが出てズシッ!
く〜ったまらん。いきなり3連チャンである。
恥をかきなよ、なんて言いながらベストタイミングで釣りをするよう促してくれた船長に、感謝、感謝。
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Page2 後半は蚊帳の外だが……
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