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本誌APC/宇田川 亘
掲載号: 2011年1月1日号
30 センチ級も飛び出した!
アンドンビシは船宿常備品が一番。目がミンチの挽き具合に合わせてあるからだ
この好模様に我慢できず、私も竿を出してみた。
この日は貸しビシを使用。テンビンにはあらかじめクッションゴムが付けられており、紛失しない限り無料というのがうれしい。
仕掛けは船宿特製で、ハリス2号の3本バリ。ハリはコンニャクバリ3号。昔は当たり前のように使われていたコンニャクバリだが、いつしかムツバリが取って代わり、釣具店でもすっかり見なくなってしまった。
エサは付けない代わりに、赤いビーズが通してあるのも特製仕掛けならでは。
初めての人はこの仕掛けを見て「釣れるの?」と疑いたくもなるだろうが、船宿の常連さんも愛用する優れもの。エサ付けの手間要らず、手返し抜群の仕掛けなのだ。
ビシにコマセを8分目ほど詰めて、底まで落とす。
道糸の目印から水深は33メートル。底から3メートル上げてコマセを振り出し、1メートル上げて再び振り出してアタリを待つ。
20秒ほど待つと竿先にグングンとアタリが到来。10センチほど竿を上げて合わせ、さらに50センチほど上げて追い食いを待つ。
ところが追い食いどころか、最初に掛かったアジまで外れてしまいがっかり。
しかし次投ではパーフェクトの3点掛けでばん回した。3尾とも幅広で背から尾にかけて黄金色に光っていた。
水深が浅いためか、魚の引きがダイレクトに伝わり釣趣は満点。35センチはあろうかという良型も顔を出して驚かされた。
時どき仕掛けを引っ張り回しながらサバも上がるが、「卵を持った今のサバは最高!」と、全員が絞めて大事にクーラーへ収めていた。
「先週はツ抜けがやっとだったけど、35センチ以上の良型ばかりで小型は少なかった」とは前出の原田.吉田両氏。とはいえ私は体高のある20センチ級のアジが釣れて大満足だった。
次は5分ほど陸寄りに移動した14メートルダチの超浅場。ここでは左大ドモ氏に30センチ超えが釣れ、各釣り人にも23センチが釣れたが、すぐにアタリは遠くなり朝のポイントへ。
ちょうど潮が動き出したこともあり、良型交じりでポツポツと釣れて12時半に納竿。
船中の釣果は23〜35センチのアジが15〜55尾。竿頭は朝から手堅く釣っていた吉田氏。初挑戦の武田氏は33尾と大健闘、私も幅広の中アジ中心で38尾と大満足であった。アジのほか良型のサバが各自数尾交じっていた。
翌日以降も良型交じりで頭40尾前後と釣果は安定していたが、7月下旬から釣れ始めたカマスも見逃せない。
アジを狙う前のほんの1時間ほどの釣りで17〜23センチがいい人15本ほどと例年どおりの釣れっぷり。サビキ仕掛けで手軽に狙える上にアジ同様においしい魚なので、皆さんもチャレンジしてみてはいかがだろう。
[勘次郎丸]佐藤 啓船長
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※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。