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本誌APC/宇田川 亘
掲載号: 2011年1月1日号
思い出のアジは今も
美味で名高い金アジを釣る
アジは沖釣り入門者におすすめしたいターゲットだ。
かくいう私の沖釣り入門もアジ。忘れもしない30ン年前、コマセ袋にイワシのミンチを詰めて、胴つきの空バリ仕掛け(銀の胴つき流線バリ)で釣った。
私をこの道に引きずり込んだ同行の先輩は良型のアジをたくさん釣っていたが、それまでヘラブナを追っていた私はアタリが出るたびにバシバシと合わせてしまい、釣れ上がるのはサバばかり。
それでもやっと釣れたアジのほんのりと黄色味がかった姿に感動、以来沖釣りの楽しさに魅せられてしまった。アジを釣るたびに今でもそのときの光景が蘇ってくる。
そんな思い出のアジを釣ろうと7月20日に出かけたのは内房金谷港の勘次郎丸。アジにこだわる人気の船宿として知られている。
釣り場はもちろん金谷沖。一時期は不調がささやかれたが、水温の上昇とともに浅場で良型が食い出したようだ。
同行の武田氏と集合時間の5時に港に到着すると、平日だというのに駐車場には車がびっしり。当初1隻のはずが2隻出しとなる大盛況、改めてアジと当宿の人気の高さに感心した。
受付を済ませ、船宿特製の仕掛けを購入して乗船。我われは2船目の左舷ミヨシに並んで座り、準備をする。
定刻6時の少し前、佐藤啓船長の船は8名を乗せて港を離れた。港の沖で僚船を待ち、6時の時報とともにポイントの金谷沖へ。
航程は約20分。船長は慎重に反応を探し、34メートルダチで合図を出した。
水温は24度。潮も濁り気味でアジ釣りにはピッタリか?
まずは事前に船長に教わった釣り方を武田氏にアドバイスする。船釣りにハマって2年目の武田氏はアジ釣り初体験、ぎこちないながらもコマセを振り、底から4メートル上でアタリを待っている。
右舷ミヨシでは、常連の吉田氏が早くもアタリをとらえていた。ここで船中を見渡すと、ほぼ全員にアタリがきているようだ。
最初に取り込んだのは吉田氏で、23センチと25センチの一荷。ほかの方も単発ながら23センチクラスの体高のあるアジを手にしている。
同船していた原田氏ら4名グループも貸し竿で順調に釣り上げていた。
次の流しからはさらにアタリが活発になり、吉田氏は3点掛けを披露。
「アタリがあるけどバレばかり……」と悩んでいた武田氏にも、一荷でアジが釣れた。
底は根ブチのようで、水深は1メートルほど変動する。ネンブツダイが釣れたり根掛かりしたときは、タナが低すぎるので再度タナを取り直したほうがよさそうだ。
開始1時間後くらいから30センチ級も出て、いい人は20尾に届きそうな勢いだ。
Page1 思い出のアジは今も
Page2 30 センチ級も飛び出した!
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