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釣り人/福田豊起
掲載号: 2010年8月15日号
気配はあるものの…
やった~!泳がせ最高、イシナギ最高!
外房勝浦周辺の海域では梅雨明け前後の数週間だけ、夢の大物が浅場で狙えます。その魚の名はイシナギ。
深海の巨大魚として知られるイシナギを相手に手巻きリールでスタンディングファイト!
そんな熱い釣りを体験すべく興津港の第二沖合丸へ。
7月13日、この日は予報が悪く、釣り人は私1人。和佐間陽一船長とは気心の知れた仲。のんびりと冗談を言い合いながら出船準備を済ませ、4時過ぎに出船。2人だけで竿を出すのは数年ぶり。楽しい外房夏の巨魚、イシナギを狙う日になりそうです。
まずはエサとなるスルメ釣りから。航程わずか15分、勝浦沖水深140メートルのポイントでスタート。
あまり経験のないスルメ釣りですが、直結仕掛けに挑戦することにしました。
はじめはタナが分からず戸惑いましたが、ひとたびタナをつかめば3杯、4杯掛けの連続。最後にはなんと7杯掛けを達成。
エサに十分なスルメを確保し、いよいよ本命のイシナギ狙いです。憧れの大型のイシナギの引きを味わうことができるか?
胸が高鳴ります。
まずはスルメのポイントからほど近い水深110メートルでスタート。
エンペラの先端にサブフックを、ロウトにメインフックを掛けてエサ付けは完了。船長に釣り方を聞くと、底ダチを取った後、海底の起伏に合わせて約2メートルほどオモリを切ってアタリを待てばOKとのこと。
3流し目、船長の竿が大きく曲がりました。しばらくファイトしたもののラインはテンションを失ってしまいます。引きの様子からおそらくサメでしょう。
サメがいてはエサがいくらあっても足りません。そこで、思い切って今期まだ探っていない浅場のポイントを数カ所、探ってみることになりました。
しかし、ここではイシナギの気配はありません。船は再び移動して、60メートルの海底に小さな根が点在する浅場のポイントへ狙いを変更。
流し始めてしばらくすると船長の竿が大きく曲がりました。重量感に加えて竿がゴンゴンたたかれており、どうやらサメではなさそうです。
しかし、今度はハリが外れてしまいました。相手はイシナギに間違いありません。
その直後、私の竿が突然、大きく曲がりました。しかし、その後音沙汰がありません。仕掛けを上げてみると、もてあそばれてぐったりしたスルメが……。
船長はすぐにアタリのあったポイントに再び船を旋回。緊張が高まります。
Page1 気配はあるものの…
Page2 連続ファイト!
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