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本誌APC/ 平林 潔
掲載号: 2010年7月1日号
渋〜い三重奏
スルメイカを手堅く釣るなら小田原出船!
仕掛けを落としているときに「ムギュッ!」と乗ることも多い
小田原出船で「スルメイカ31〜57杯」なんていう情報が入った。「もうスルメがそんなに乗る季節になったんだ」と5月28日、小田原早川港の富三丸へと車を走らせた。
5時ごろに到着して受付を済ませ、空いていた右舷胴の間に席を構える。
6時半出船なのだが、皆さん朝が早い。僕は前夜遅くまで飲んでいて仕掛けの準備ができていなかったから、船宿のお手製7本ヅノのブランコ仕掛けを買ってセットする。もちろん直結の船宿仕掛けも購入。ズシンズシンと乗ってくるようだったら、そりゃあ直結仕掛けに分があるからね。
出船までの間、皆さんの仕掛けを見て回る。右ミヨシに陣取ったイカ釣りのベテラン大川さんは、ツノに掛けバリを結ぶところから手作りしている。シングルだが、ダブルカンナのような湾曲形状にハリを曲げている。このほうがハリが広がりにくいということだろう。
もうひとつ注目したいのがツノの色。ブルーとピンクの2色にケイムラがチョロッと入った直結14本仕掛けだ。当たりヅノを2色に絞り込んでいるあたりが参考になる。
6時半に8名の釣り人を乗せて船は港を出た。釣り場は初島の西側、熱海から伊東沖の80〜140メートルダチだ。
反応を探して慎重に潮回りをした後、7時半ごろにスタートの合図が出た。
1投目からバタバタッと30センチ弱のスルメイカが乗った。3杯、2杯掛けの人が何人かいる。タナは100〜120メートルという指示だ。「こりゃあ幸先がいいな」と思ったが、後が続かない。船長はすぐに仕掛けを上げさせて再度反応を探すが、せっかく反応を見つけて投入するも、イカの足が速すぎる。「急いで!
すぐに入れて!」と船長の檄が飛ぶが、仕掛けがタナに届くころにはいなくなってしまうほど。「乗らなかった人はすぐに仕掛けを上げて」と指示が出て、すぐ移動体勢に。
一昨日もイカの足は速かったが、乗れば4杯、5杯掛けが当たり前だったらしく、数もそこそこは出た様子。きっと群れが大きかったのだろう。
船長いわく「潮が緩いとイカの足が速くなる」とのこと。今日は群れが大きくない上に潮の流れが緩やかでイカの足が速い、渋〜い三重奏……。
11時ごろになって、ようやくやや浅いポイントでまずまずの反応をとらえた。
相変わらず足が速いものの、ちょっと移動するとすぐにスタートできる状況。群れも大きそうだ。
60〜80メートルを探る指示が出て、仕掛けを入れたらすぐにズン!
ここで僕も、やっと今晩のおかずぶん程度をゲットできた。
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Page2 落下速度アップ作戦!
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