沼津や戸田の船も集まっており期待したが、乗りは今イチ。シャクる手も止まりがちになり、ついには皆さん竿休め状態となる。これではますますイカは釣れない。
　ここで私も電動直結で参戦することに。水深30メートルまで仕掛けを下ろし、海面に向けた竿にキュッ、キュッとシャクリのアクセントを加えながら電動巻き上げで海面下まで探る。
　数往復したところで、グッと手応え。一番上の赤帽スッテに胴長15センチほどのかわいいムギイカが、しっかりと抱き付いていた。
　その後も入れ乗りとまではいかないものの、海面下5〜15メートルでポツリ、ポツリと胴長10〜20センチのムギイカが乗り、3連続ヒットなんて場面もあった。
　乗りが渋いときこそ、釣果をのばすにはメリハリを付けたシャクリを根気よく続けることが肝要なのだ。
　これを見て皆さん再びシャクる腕に力が入ってくれたか、あっちでポツン、こっちでポツンと船中ポツポツながらもムギイカが釣れ上がる。
　エサ巻き餌木仕掛けの真理さんも、お弁当をほおばりながら、のんびり釣法でムギとマルイカを釣り上げご満悦。
　しかし、その後は夜明け前のクライマックスも訪れぬまま早朝4時の沖揚がりを迎え、船中釣果はムギ.スルメ0〜21杯
　ただ、船によってはイカの群れが灯りに集まり、トップで1束を超えた模様で、
　「今日はハズしちゃったけど、イカが湾内に入ってくれば釣果は安定します。5月中旬ごろからピークを迎えるでしょう」とは船長の談。
　穏やかな沼津沖での夜ムギイカ釣り。ビギナーや子ども連れ、カップルでの釣行にもおすすめですぞ。

［舵丸］佐藤秀則船長