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本誌APC(長野)◎高田 光
掲載号: 2011年4月1日号
エサ取りの攻撃なんのその
当日最大の3キロ。数釣りシーズンとはいえ良型が顔を出すことも多い
2月27日、新潟県上越市名立漁港の海遊丸を訪れた。当日は天気も晴朗にして南の微風。まさに春の気配がそこかしこに感じられ、ようやく日本海にも待ちに待った春の到来だ。
6時半、藤井忠和船長が舵を取る海遊丸は13名の釣り人を乗せて一路上越沖を目指す。本日の釣り場は58メートルダチとのことだが、ここはマダイの「プレ乗っ込み」の本命ポイント。2月末の現在は若干時期尚早の感が拭い切れないが、小手調べにはうってつけだろう。
ここでの船長のアナウンスは海面した25メートルまでコマセカゴを沈めたら、5メートル巻き上げて20メートルでアタリを待つというもの。
私の釣り座は抽選で引き当てた左舷大ドモ。さっそく仕掛けを指示ダナに合わせた。
アタリを待つ間にいつも迷うのは、どのくらい待ってから付けエサのチェックを行うかということだ。
当船では7〜8分で交換するのが目安とのこと。ただ、したたかなすれっからしマダイに付けエサをかすめ取られることもしばしばのため、その対処は各自で工夫するしかない。
初投はいつも緊張と期待で宗膨らむものだが、流し始めて5分経過したころ、船長のアナウンスが出された。
「マダイが浮いてきたよ〜! そろそろ食うよ〜!」
すると瞬時に右舷ミヨシ氏にマダイがヒットした。そしてそれが呼び水となったのか、ミヨシ2番、胴の間、大ドモへと次つぎに魚信が伝播した。
ヒットは右舷ばかりだが、左舷の私もチャンスは今ぞとばかりに誘いをかけてみる。ところが船長は、
「今は竿を動かしちゃダメ。魚を怖がらせないように静かに置いておいて!」
と指示が出た。するとまもなく私の竿もギュンと絞り込まれ、この時期のアベレージサイズともいえる1.5キロ級をゲットすることができた。
Page1 エサ取りの攻撃なんのその
Page2 プレ乗っ込み真っ最中
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