Check
本誌APC(東京)/鈴木良和
掲載号: 2010年4月15日号
今日はブランコ有利か?
釣友の吉長くんは14 杯を釣って自己新記録更新。おめでとう!
シャクったあとに待つと……ズシッと乗るわけです
味のよさとゲーム性の高さですっかりメジャーターゲットになったマルイカ。昨年は残念ながら不調に終わったが、今年は各地で安定した釣果が続いている。
そこで、美味なるマルイカを確保すべく、3月14日、釣友2人と網代のつちそう丸へと足を運んだ。
5時30分、土屋旬船長が船を寄せて釣り人の席を決める。つちそう丸は先代のころから座る場所を船長が指示をしてくれるので、席取りをするわずらわしさがない。
本日の乗船者は私を含めて8名。「左の2番目からトモまでは鈴木さんたちが入って」という船長の言葉に私は左ミヨシ2番目に席を確保した。
定刻の6時に出船。すっかり春めいて、さほど寒さは感じない。しかし、海の中はまだ冬。しかも昨日吹き荒れた南西風が水温を下げていないか気になる。思わず操舵室を覗き込んで水温計をチェックすると、示された温度は14度。それほど水温は下がっていないとのことでひと安心。
「昨年は3週間でしぼんでしまったけど、今年はずっといいよ」と声をかけてくれたのは常連の小野寺さん。「そうだね。40〜50杯は釣れているからね。それにマルイカはうまいから喜ばれるしなっ」とこちらも常連の金子さんが応えてくれる。
始めに到着したポイントは伊東沖で水深は80メートル前後。潮回りをしてさっそく投入の合図が出る。乗船者の仕掛けを見ると、ブランコ仕掛けが3名。直ブラないしは直結仕掛けが4名といったところ。水深が深いのと、オモリが80号なので全員が電動リールを使用している。
直ブラ仕掛けの場合は先調子の竿を使い、イカがスッテに乗ったアタリで合わせる、いわゆるカワハギ釣りに似た釣り方。
これに対してブランコ仕掛けはシャッと竿をシャクリ上げてスッテを踊らせ、フォールで乗せるアオリイカ釣りに似ている。こちらは軟調のゲームロッドを使うのが一般的だ。
「おっ、着底で乗ったよ」と直結仕掛けを使う小野寺さんがリーリングを始めると「こっちもきたよ」とブランコ仕掛けの金子さんも竿をしならせる。釣り上げたのは胴長20センチほどのマルイカ。金子さんは一荷。
2人ともすかさず仕掛けを入れ直すと、またしても着底直後にイカを乗せる。今度も小野寺さんが1杯で金子さんが一荷。
「金子さんは効率がいいなぁ。こちらは直結だから1杯ずつだ」と小野寺さんがぼやく。直結はアタリがあるとすぐ上げなくてはならないが、ブランコ仕掛けは追い乗りを狙えるので今の状況では有利に働いているようだ。
ここで船は潮回りとなったが、この流しで全員が型を見たようだった。
次の流しも好調。マルイカ初挑戦の釣友、中島さんもすでに4杯のマルイカを釣り上げている。
「僕のマルイカ人生で最高が7杯。ツ抜けが夢」と言う釣友の吉長君も3杯目を釣り上げている。この調子なら夢はかなうだろう。
この釣れっぷりにカメラを手放せなかった私だが、船長に声をかけられて我に返る。どうやら昨日は明るくなるころから乗りが悪くなったらしい。
Page1 今日はブランコ有利か?
Page2 連続バラシで目が覚めた!
※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。