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フィッシングライター◎朝倉 真
掲載号: 2009年4月1日号
天候がうらめしい
私は25センチの良型をゲッ ト!うれしかったなあ~!
今はサバエサが有利ですが、これからはドジョウエサでドージョ!?
三寒四温の今日このごろ。季節は冬から春へと確実に移行しているようだ。
早春の天候は変わりやすい。せっかく釣行計画を立てても天候が急変し、泣かされることも多い。そんな状況下、手軽に、しかも確実に釣りを楽しみたいと思えば小物に手がのびる。
今回ターゲットとしたカサゴは、これからの時期に楽しみな釣り物だ。
3月3日に訪れたのは三浦半島久比里の山下丸。カワハギ釣りでその名を知られる船宿だが、春先から晩夏までロングランで楽しめるカサゴ釣りも根強い人気がある。
山下丸は3月1日からカサゴ乗合をスタートさせたばかり。初日のトップは22尾、ところが翌日のトップは12尾と、気候と同じくに釣果にも波があるようだ。
ちなみに釣行日は、三寒四温の「寒」に当たってしまったようで、予報も曇りのち雪。いかに人気のカサゴと言えどもさすがに客足は鈍ってしまったようで、釣り人は私1名のみ。本来ならば中止となるところだが、カサゴ船担当の「カッちゃん」こと山下克範船長のご厚意により、今シーズンまだ狙っていないポイントの試釣も兼ねて出船していただけることになった。
おまけにアジ船担当の坂本司郎船長という援軍を得て、盤石の布陣で沖へと向かう。
克範船長は、
「昼過ぎから雪の予報だから、早い時間に試したいポイントをやってみます。数ではなく、型狙いで深い所も狙ってみるのでオモリは30号でやってください(普段は25号使用)」と指示を出した。
約20分で最初のポイントである下浦沖40メートルダチに到着、右舷ミヨシに私、トモに坂本船長が並び開始となる。
まずはサバの切り身を上下のハリに付けて仕掛けを投入してみると、1投目から本命らしき魚信。2人そろって20センチクラスを手にニンマリ。その後も仕掛けを下ろすたびに何かしらのシグナルは伝わってきた。ハリ掛かりに至らないのはおそらくベラ。小さな口で切り身をついばんでいるような感触だ。
海底には根が点在しているようで、竿を通してゴツゴツとした感じが伝わってくる。
ここで気を吐いたのは坂本船長。順調にカサゴをヒットしていく。私にも本命らしきアタリはあるのだが、なぜか早合わせをしてしまい、スッポ抜けが続いた。
「アタリが出たら、もっと送り込んでごらん!」と克範船長からもアドバイスがあった。
かといって仕掛けをたるませ過ぎても根掛かってしまうからその度合いを見極めるのは難しいのだが、現在のようなシーズン初期は魚信が出たあとに少し送り込んでから、ゆっくり聞き上げるような合わせがいいそうだ。
ようやく私の竿先にも心地いい重量感が訪れた。竿先をたたきながら浮上したのは本日最大となる良型25センチ。その後も船を流し変えるたびに20センチ級がポツポツとヒットする。
Page1 天候がうらめしい
Page2 色んな魚がアタって楽しい
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