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本誌APC(長野)/ 高田 光
掲載号: 2010年12月15日号
夜のブリ・ワラサ
新潟のコマセダイは冬の好期を迎えている
11月13日、荒れ狂った日本海にも穏やかな日が訪れた。これを見逃す手はないと、さっそく新潟県上越市直江津港のえびすや釣具店に夜の電気釣りと翌14日のマダイの予約を申し込んだ。
電気釣りはワラサとイナダがメインターゲット。私が申し込んだのは23時出船で翌朝午前4時に沖揚がりとなる夜2便だが、直江津港に向かうと、えびすや釣具店傘下の越山丸(夜1便)がたった今沖揚がりしたところ。
ひょいと釣り客のクーラーを拝見したところ、7キロ級のブリを筆頭にワラサが何本も釣れているではないか!
これを見て我われ2人も意気揚々と謙信丸に乗り込んだが、深夜便は意外にも釣り人は少なかった。私は右舷ミヨシに、同行の釣友は同舷大ドモに座り、まさに大名釣りである。
ポイントの直江津沖に到着すると10隻の船がひしめき合っていた。そのため30分近く潮回りしたものの、好ポイントには入れず右往左往。そして午前0時にアンカーが下ろされ、船上灯にスイッチが入った。
今日の私はブリ1本にターゲットを絞っているため、胴つき6本バリ仕掛けのハリスもナイロン28号とし、付けエサも小型ヤリイカの1匹付けを多用する。しかしヤリイカのみではアピールが弱いかもしれないので、所どころにイカタンを交ぜて付けるのが私のこだわりだ。
これまでの経験では深夜便のヤマ場は午前3時ごろに訪れることが多いため、私はそれまでリラックスして待つことに。
ところが今夜の海は潮がカッ飛ぶように速く、おかげでミヨシの私の仕掛けが大ドモにまで流されてしまいオマツリが連発。沖釣りは潮が止まっていても勝負にならないが、このような速い潮も困りもの。こうした事態を前に、私はコマセカゴを外すことを決めた。
コマセによる集魚効果を犠牲にして潮の抵抗を減らす狙いなのだが、そんな工夫のかいあってか大ドモとのオマツリも激減した。
午前3時、そろそろ時合も到来し、それこそ船上も爆釣で戦場のような騒ぎとなるころ合いではあるが、船内はシーンと静まり返ったまま。ブリはおろかワラサの気配さえ皆無。たまに竿先をコンコンとたたくのはカサゴ。そして巻き上げの途中ではこの時期に食うはずもないシイラ。
こうして午前4時に沖揚がりとなったが、私はワラサ、ブリともに惨敗を喫してしまった。原因はやはり速すぎる潮にあったはず。
なお当地の夜の電気釣りはブリ、ワラサともども12月に入ってからが本番突入となるため、師走そして初春にぜひリベンジしたいと思う。
Page1 夜のブリ・ワラサ
Page2 昼のコマセダイ
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