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本誌APC(埼玉)/ 釜井昌二
掲載号: 2011年12月15日号
開始からアジが入れ食い
肌寒くなって空気が乾燥し、干物作りにいい季節になるとアジ釣りに出かけるのが私の恒例。わが家の冬の朝食には自家製のアジの干物が欠かせないからだ。
ここ最近は25〜30センチ級の食べごろサイズがそろうと評判の、東京湾のライトアジに足を運んでみた。
11月17日に訪れたのは船橋港の内木。内木章人船長に近況を聞くと、水深30メートルに満たないポイントで30センチ近い脂の乗った金アジが顔を見せるとのこと。こいつは楽しみである。
まずは同船名物、出船前の釣り方レクチャー(船長の熱弁が展開されます)を受け、もう釣れたかのような気分になる。
そして19名のお客さんを乗せ7時に出船、航程1時間ほどの横浜沖20メートルダチで開始となった。
「潮が速いので仕掛けが底に着いたら少し巻き上げて糸が立つのを待ち、底ダチを取り直してからタナ取りしてください」と船長から指示が出た。
釣り方は、底から1メートルで1回、さらに1メートル上でもう1回コマセをまき、コマセカゴを底上2メートルに合わせてアタリを待つのが基本となる。
開始早々からあちこちで竿が曲がり、アジが釣れ上がる。サイズは評判どおり25〜30センチ級が主体だ。
「潮が変わるとピタッと食わなくなりますから、釣れているうちに手返しよくバンバン釣ってください」
普段は物腰柔らかな内木船長も、このときばかりは檄を飛ばしてきた。
この入れ食いが開始から2時間ほど続いただろうか。ここ最近「入れ食い」と全く縁がなかった私はたまらずカメラを置き、空いていた右ミヨシで竿を出し16尾のアジと2尾のマサバをゲット。十分なお土産を確保させていただいた。
アジの食いが落ち着いた昼ごろ本牧沖へ移動となり、いくつかのポイントで様子を見るもそれらしき反応に当たらず船はウロウロ。
しかし、再び潮が動き始めるとポツポツとアジが顔を見せ始めた。幸運にも午前中と比べて30センチ以上の良型が多くなり、最大37センチも飛び出した。
加えてイシモチやカサゴなども釣れ上がり、さながら五目釣りの様相で船上は再び賑わう。
周りのお客さんに迷惑をかけない範囲なら、好きなことを試していいとするのが内木船長のルール。これに乗じた私はハリス8号の泳がせ仕掛けに小ぶりのアジを付けて投入。すると、なんと指4本幅サイズのタチウオが食ってきて周囲の人を驚かせた。小アジをエサにタチウオを釣ったのは初めてのこと。ちょっぴりうれし恥ずかしい気分で泳がせ仕掛けを仕舞った。
この様子を見ていたルアーマンがジギングでタチウオを狙ったがこれはノーヒット。インチクを投げて遊ぶ方もいて、こちらには良型のカサゴが食ってきた。常連客の皆さんは色いろな道具を持参して、同宿の自由なスタイルを楽しんでいるようだ。
とはいえ、ほとんどの方はアジ釣りに専念し、その後も順調に数をのばして15時に沖揚がり。
船中釣果は20〜37センチのアジがトップ30尾。ほとんどの方が20尾前後を手にし、40センチ級のマサバも交じった。
Page1 開始からアジが入れ食い
Page2 スミイカは女性陣が活躍
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