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本誌APC(東京)/ 鈴木良和
掲載号: 2011年8月15日号
体に似合わぬ強い引き
立派なマコガレイを釣りにいきましょう!
毎年必ずといっていいほど釣行していた釣り物の1つが常磐のマコガレイ。だが今年は震災の影響や仕事の都合などもあり、なかなか釣行の機会に恵まれなかった。
悶々とした日々を過ごしていたところに飛び込んできたのが今回の取材。これぞ渡りに船。ようやく巡ってきたチャンスに心も弾む。
7月9日。常磐のカレイ釣りに興味を持っていた釣り仲間4名と向かったのは茨城県大洗港の大栄丸。大川茂船長にあいさつをしてから、私を含む5人は右ミヨシから並んで釣り座を構えた。
連日トップ15枚前後と安定して釣れているせいか、集まった釣り人は計13名。満船に近い状態で5時に港を離れた。
釣り場は港から30分の大洗沖で水深は40メートル。
船長の合図で仕掛けが投入されると、右胴の間にいた釣友の玉芳くんにファーストヒット。取り込んだのは40センチの良型。
「マコガレイってこんなに引くんですね。いやあ、楽しい!」と興奮していた。
常磐のカレイを初めて釣った人はみな引きが強いと口をそろえる。見た目から受ける大人しそうな印象と、実際の引きの強さにギャップがあるため、このような感想を述べるのではないだろうか。
「すごかったでしょ。でも50センチクラスがくるとこんなものじゃないよ!」と彼に伝えると、
「分かった」と無言で目が答えていた。
常磐のカレイの釣り方はオモリをコツコツと小づき、そのときに出る砂煙でマコガレイを寄せて釣るのだが、熱心に小づくあまり、仕掛けが底から浮き上がるようではアタリが遠のいてしまう。よって小づきの幅は10〜20センチが適当だろう。
それと絶えず小づき続けるのではなく、一定の回数小づいたあとに10秒ほど静止させてカレイにエサを食う間を与えることも大切だ。
マコガレイがエサを吸い込むと、コツンと小さく竿先にアタリが伝わることが多い。このようなアタリを察知したら竿の動きを止めてひと呼吸置いた後、ゆっくりと竿を立てて合わせるのだが、早くて強い合わせはスッポ抜けにつながるので気をつけたい。
「キャー、私にもきました〜!」の声で巻き上げ始めたのは右胴の間にいた釣友の蓮見純子さん。
引きの強さから察するに40センチオーバーであることは間違いなさそう。必死な形相でファイトする彼女に、
「ポンピングしちゃダメだよ。竿を立てて静かに巻いて!」とアドバイスしたのだが、海面近くでマコガレイが反転をして一気に底に向かって走っていった。
それに慌てた彼女は反射的にリールを巻いてしまった。しかし事前にドラグ調整をしていたことが幸いして、この突っ込みをかわすことができて無事ネットイン。
「ダメじゃないの〜!」と叱られつつも45センチのマコガレイを手にした彼女は満面の笑み。
続いて30センチのマコガレイを釣り上げたのは釣友の山崎さん。
玉芳くんもいつしかエンジン全開。2枚を追釣して気を吐いたが、これまで釣れたマコガレイはすべて右舷と偏っている。左舷ではムシガレイやホウボウは釣れるもののマコの姿は見られない。
Page1 体に似合わぬ強い引き
Page2 後半は大型のラッシュ
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