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本誌APC(東京)◎椎名義徳
掲載号: 2009年4月15日号
良型狙いで新島沖へ
でっかいキンメを狙うなら、新島沖で決まり!
この春は深場デビューのビッグチャンス!皆さんもズラズラを体験してみませんか ※写真は2007年3月2日に撮影
良型キンメ中心の数釣りを楽しんだ前回(大島沖)に続き、今回は大型キンメの本場ともいえる新島沖にチャレンジした。
お世話になったのは南伊豆手石港の愛丸。年間を通してキンメ乗合を出す船宿として、深場ファンにはすっかりおなじみである。さっそく佐野譲船長に電話を入れると、
「今年に入ってから、ずーっと好調だよ。2キロオーバーのジャンボ級も多く交じっているね」と、電話口の声も弾みっぱなしだ。
さっそく3月15日に予約を入れたが、日が近づくにつれて雲行きは怪しくなり、前日14日から大荒れになるとの予報。もし出船中止となれば、今号の締め切りに間に合わない。
こうなりゃ行っちゃえ!
大急ぎで荷物を車に積み、手石港を訪れたのは、3月13日のこと。当地のスケジュールは、投入開始時間に合わせて4時半ごろに出船。最初に
「石廊(いろう)合わせ」
と呼ばれる250〜300メートルダチのポイントで中〜良型のお土産を確保し、そのあと新島寄りの350〜500メートルダチで大型狙いである。
ところがここ数日は深みの大型キンメは日が高くなってから食いが立つ傾向が見られるそうだ。そのため早朝のお土産確保はあえて行わず、のんびり6時に出船して深みの大型狙いに徹することになった。
釣り人は私と常連さん2人の計3名。前日は2キロ超の特大級交じりで16枚掛けなどもあり、トップは40枚に到達。この話を聞いた私はめったに持ち出すことがない50リットルクーラーを持ち込んだ。
嵐の前の静けさなのか、海上はこの時期珍しいくらいのベタナギ。石廊合わせに集結している船団を眺めつつ東へ進み、航程50分ほどで新島沖の430メートルダチに到着。投入は前号で解説したとおり、船長の合図でミヨシから順番に行う。
鉄筋オモリに引かれて、イカタンが付いたハリが1本1本海中に吸い込まれていく。
着底したところでリールのレバードラグを入れた。
潮が流れていれば徐々に道糸が張り、オモリを引きずり始める。引きずられたオモリが根掛かりしたら、今度は船の流れに合わせて道糸を送り出しながらアタリを待つ。
これが新島沖のキンメ釣りの基本パターンなのだが……アレ!?道糸がなかなか張らないぞ。
この日は潮が流れておらず、風で船が押し流された程度しか道糸が出ない。結局オモリが根掛かりすることなく上がってきた。以降2流ししてみたが、ミヨシ氏が1キロ級のキンメを1枚上げたのみ。次は10分ほど南下した場所で船は旋回し始める。
合図が出たのは350〜450メートルにかけてのカケ上がり。昨日はこの場所で大型キンメのズラズラがあったというから、期待は膨らむ一方。
それにしても自然とは実に不思議なものだ。さっきまでロクに動いていなかった潮があっと言う間に速潮に変わり、道糸は飛ぶように出ていくのだから。
Page1 良型狙いで新島沖へ
Page2 後ろ髪引かれながら…
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