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フィッシングライター◎山口 充
掲載号: 2010年3月15日号
まずはメバルのごあいさつ
アカイサキは引きの強さで人気
マトウダイはヒメやイワシに食ってきた
ターゲットを一本に絞って狙う釣りとは違い、様ざまな魚種がヒットしてくるのが東京湾口洲ノ崎沖〜沖ノ瀬を狙うウイリー五目乗合。釣り好きはもとより、魚好きにとっても最高の釣り物だ。
「今日釣れた魚、どんな料理にしようか? でも、何が釣れてくるかだよね……」と食べる楽しみも増してくる。
東京湾でこの釣りの元祖といえるのが金沢漁港の忠彦丸。店主の黒川和彦さんにお話を伺うと、
「要は食べ方なんだよ。おいしく食べる方法。色いろな魚が釣れるからね」とのこと。
沖ノ瀬は一年を通し比較的水温が高い釣り場なので、暖流系の魚も含めて様ざまな魚種がヒットしてくる。その魚に向いた料理法が大切、ということだ。
楽しみにしていた釣行だったが、天候が悪い週にあたり延期の連続。
「締め切りが……」と焦りが出てきた2月17日、発行人の根岸さんと友人の岸上さんにも参加していただき、無事出船確定となった。
タックルはコマセカゴがオモリ60号のFLサイズ。ハリスが2号。竿はコマセシャクリ用、ゲームロッドだと硬めの7:3調子が向いている。リールは小型電動か中型両軸で道糸は2号前後。
「時折大きいのが掛かるので、引きが強かったら慎重に……」とは梅林将人船長。
午前7時20分、総勢10名で出船。当日は徐々にナギになる予報だが、朝は風もウネリもある状態。1時間強走って洲ノ崎沖のポイントに到着。
「潮が速過ぎても釣りづらいのでここから狙っていきます。水深は80メートル前後。反応は下から3〜8メートルです」の合図。「これを見て」と言って根岸さんが指さした探見丸の画面には、ものすごい反応が映っていた。
多分イワシの大群と思われたが、画像を見ていない石井さんと岸上さんには内緒にしておくことにした。
コマセカゴにアミコマセを詰めて投入。無事イワシの層を通過して着底。素早く糸フケを取って2メートル上げた所から、コマセの煙幕がうまく仕掛けを包むようにまくイメージでシャクリ上げる。
道糸を70センチくらい巻いて止めて1秒待つ、巻いて止めて1秒待つという感じで、アタリがなければ指示ダナまで数回に分けて探っていく。
と、すぐにアタリがきた。右舷ミヨシでオキメバルのダブル。根岸さんは3尾掛けで上げている。私もトゴットメバルをダブルで上げた。すると石井さんもヒット。「おおっ」と言いながら上げてきたのは良型のシキシマハナダイ、次はアカイサキ。魚の写真コレクションにはもってこいのターゲットたちだ。
ミヨシではキントキも登場。さらに私はキントキ、トゴットメバル、ヒメのハットトリックを達成。石井さんは大型のマトウダイもヒットさせた。
「楽しいね。後は料理だな」レシピを想像しながら次は何かとドキドキする。
Page1 まずはメバルのごあいさつ
Page2 1.5 キロの大物登場
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