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フィッシングライター/ 上田龍太郎
掲載号: 2010年11月1日号
荒天で白浜沖が狙えない…
今日はこれが精一杯。今号が 出たころ、ワラサが釣れ盛っていることを願う!
例年、9月も半ばを過ぎると南伊豆のワラサは本格化するのだが、今年はスタートが遅れているらしくファンをやきもきさせている。ところが9月下旬になると、南伊豆でもワラサが釣れ始めたとの話が聞かれるようになった。
さっそく下田須崎港八倉丸の山本浩史船長に問い合わせてみると、まだワラサは時どき釣れる程度だが、1.3キロ級のマダイが順調に釣れており、さらにイサキのお土産も手堅いとのこと。これを聞いた私は、あわよくば3魚種まとめ釣りを……と夢見て10月2日に同船宿を訪れた。
午前5時半に船宿に到着すると、穏和な船長と愛想のよいおかみさんが出迎えてくれた。当日の乗船者は私を含めて3名と聞いてやや不安になったが、おかみさんから、「この前ワラサを釣った方が今日も来られていますよ」と聞いてひと安心。
この方とは下田市在住の小林さん。あずさ山の家尊徳塾釣りクラブ所属で、9月18日に下田湾口と白浜沖のポイントでワラサを1本ずつと3.5キロのマダイを釣ったとのこと。今期の当地でワラサを釣り上げた方に出会うのは初めてであったため、「ぜひ今日もワラサを釣り上げて、写真を撮らせてください!」とお願いした。
当日は全員右舷で竿を出すことになり、ミヨシから小林さん、友人の芳賀さん、私と3人並んで釣り座を構えた。
午前6時に出船すると北東風が強く吹いており、神子元島ではすでに風速13メートル強。船長によると、「ワラサ、マダイともに白浜沖が狙い目ですが、残念ながら今日は無理なので須崎沖でマダイを狙ってみましょう。もちろんワラサが釣れる可能性はありますよ」とのことであった。
先日の小林さんはワラサとマダイ兼用でハリス5号、全長10.5メートルの仕掛けを用いたそうだが、今日も同じ仕掛けで釣るとのこと。
一方、私は2段テーパーハリスのマダイ仕掛けにイサキ狙いの枝バリを付けた仕掛けを選んでみた。
航程わずか10分、須崎港と横根の中間付近で船はスローダウンし、船長は魚探をチェック。周囲一面に白波が立っていたが、潮がニッチョウ(東から西に流れる潮)で風向と同じことが救い。
午前6時半に投入開始の合図。水深は60メートルで、船長の指示ダナは海面下45メートル。とりあえず指示ダナの10メートル下までビシを下ろし、すぐに5メートルほど巻き上げてから数回コマセを振り、指示ダナの45メートルでビシを止めてアタリを待つ。
するとグングンという心地よいアタリがあり、30センチ級のイサキをゲット。ほかの方がたもイサキを抜き上げていた。
その後は沈黙が続いたため、灘寄りのポイントに移動。ここでの指示ダナは35メートルで、ときおりイサキが釣れる程度であった。
Page1 荒天で白浜沖が狙えない…
Page2 大きなアタリの正体は?
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