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本誌編集部◎加藤智晴
掲載号: 2009年7月15日号
浅場の楽しさに仕事を忘れて没頭する
相模湾のシロギスは毎年1月に解禁となり、夏8月一杯までがシーズン。ここ数年は開幕当初は水深30メートル以上の深場に魚がいることが多く、水温が上昇するまでとそれ以降では全くと言っていいほど変わったシロギス釣りになっている。
今年、水深10メートル台の浅場で模様が上昇し始めたのは5月中旬ごろから。それからは上り調子といってもいいほどで、6月に入って日によっては1束釣果もたびたび記録されていた。
さすがに中旬になると多少釣果は落ち着きを見せてきたようだが、それでもトップ50尾オーバーは当たり前なら、もうこれは順調そのもの。今回の巻頭特集の取材を行うにも、バッチグーのシチュエーションが整っていると言えるだろう。
6月15日、平塚港の庄三郎丸に集まったのは本誌編集部から沖藤、尾川、加藤、そしてライターの山口充さんの計4名。いずれもシロギス釣りには一家言持つクセ者!?である。果たして無事、一日を終えられるのだろうか……その心配はのっけから現実となる。
シロギス乗合の出船は午前7時だが、6時半を回ってもお客さんどころかメンバーが全員そろわないのだ。どうなっとんじゃい。
やがて出船20分前に地元の尾川記者がのそのそと到着。ま、昔から学校に近い人ほどよく遅刻するってのは当たり前だったからね。とはいえ、悪びれることなく船宿で待つ我われを見向きもせずイの一番に乗船してしまったのには驚がく。しかし、今回のメンバーでは一番の先輩だから致し方あるまい。
と、こんな調子だから当日は乗合船のお客さんは見えず(ちなみに前日は20名の満船だったそうです)。船宿のご厚意で、我われ4人で船を出していただけることとなった次第。
仲間割れしないことを祈りつつ、定刻よりやや遅れて出船。府川勝船長操船の庄三郎丸11号船は平塚沖の定番ポイント、観測塔周りへ向かう。
ものの10分ほどでポイントへ到着、船長はさっそく水深12メートルほどで開始の合図を出す。が、だれ1人として準備ができていないとは、なんたる醜態。とりあえずいち早く態勢を整えた山口さんと自分が釣り始める。なお2人とも片テンビンの2本バリである。
この日は全員右舷に並んだのだが、軽くキャストして探ってくると適度にアタリがあり20センチ前後の中型がハリ掛かりしてくる。撮影係に回ったミヨシの沖藤編集長以外、トモでハモノ竿を出す尾川記者を含めポツポツとシロギスを手にしていく。
それぞれ巻頭特集用のネタとしてハモノ狙いやエサの種類、付け方などを試行錯誤しつつ釣っていくのだが、その様は端から見れば単なる釣りオヤジの集団であったことだろう。
個人的にも久しぶりの相模湾での浅場のシロギス釣りだったため、つい楽しくて仕事を忘れてしばし没頭してしまったのであった。
Page1 浅場の楽しさに仕事を忘れて没頭する
Page2 根周りのポイントは外道も多彩
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