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フィッシングライター◎上田龍太郎
掲載号: 2009年7月1日号
ゴマサバに閉口
型のよさ、数ともに圧倒的。イサキを堪能するなら南伊豆!
トリプルを達成した息子の研太郎。目指せ、イサキング!
南伊豆.下田の沖に浮かぶ神子元島周辺はマダイ、イサキ、ワラサなどの好ポイントとして有名。中でもイサキは良型の数釣りが楽しめることで知られている。
今回お世話になった下田須崎港の大黒屋はワラサの時期を除いてほぼ周年イサキ狙いで出船しているが、今年は春先から好釣果が続いており、連日のように頭80尾前後の釣果が記録されている。
さらに初夏の訪れとともに抱卵し始め、食味のほうも急上昇とのこと。そこでさっそく5月24日に釣行してきた。
午前5時に船宿に到着すると8名の釣り人が集まっていた。大黒屋ではまず船宿に集合し、お茶をいただきながら大船長やほかの乗船客と歓談してから乗船するスタイルを取っているが、このことにより前日の情報が得られるだけでなく、乗船前に他の釣り客と打ち解けられるという効果もある。
実際この日は時間帯によりオマツリが多発したが、釣り人はお互いに笑顔で対応し、船上は実にいい雰囲気であった。
宿から乗船場まで徒歩30秒。出船15分前に乗船し、私は右舷ミヨシ2番に釣り座を構えた。
定刻の午前5時半に出船し、ゆっくりと真沖に向かう。港を出てわずか15分ほどでエンジンはスローダウンし、神子元島の手前に位置する十六根と呼ばれるポイントから狙うことになった。
前日までのウネリが多少残っているもののほぼ無風に近い状態で条件的には悪くなさそうだ。
当日の仕掛けは図に示したようなもの。神子元島周辺ではオモリ80〜100号のステン缶が用いられるが、大黒屋ではオマツリ防止のため100号で統一している。
船で配布されるコマセと付けエサはオキアミだが、付けエサにイカタンを用いる人やウイリー仕掛けを持参する人も多い。私も米粒大に切ったイカタンを併用した。
午前6時、投入開始の合図とともに第1投。水深は40メートルで、船長から出された指示ダナは海面下30メートル。まずは35メートルまでビシを沈めてからコマセを振りつつ30メートルまで巻き上げ、静かにアタリを待つ。
10秒ほどすると、グッグッグッという竿先を押さえ込むようなアタリが出た。少し待ってから巻き上げると30センチ級のイサキが掛かっていた。
再投入するとすぐにアタリがあったので、今度は1メートルほど巻き上げて追い食いを待つ。上げてみれば30センチ級の2点掛け。
当日は潮流が速く、1投入ごとに潮回りを繰り返す状況であったが、それでも開始1時間ほどで30センチ前後の良型イサキを20尾ゲットした。
左右ミヨシの方がたはすでに30尾を超えているらしい。これは束釣りペースか!
と期待が高まった。
しかし現実はそう甘くなく、7時を過ぎるとゴマサバに襲われた。サイズは50センチ級の大型なのでお土産としてちょうどいいのだが、いかんせんオマツリが多く、両舷裏表でのオマツリも多発した。
この状況に船長は横根へと船を移動させたが、小型イサキがポツポツと上がったのみ。再び移動となる。
次のポイントは神子元島の東側。先ほどよりやや深いようで、35〜40メートル付近を狙うように指示された。
しかし、ここでもタカベやトゴットメバルなどの外道がポツポツ釣れる程度。
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