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フィッシングライター◎山口 充
掲載号: 2009年4月1日号
上ダナ狙いが功を奏す!
石井さんは絶好調。ダブルやトリプルでメバルを連発!
ルアー感覚の、まめな誘いが攻略のカギですね
3月1日は横須賀界隈のメバル解禁日。今年お世話になるのは新安浦港の義和丸だ。
メバルはその土地ごとに様ざまな釣り方で親しまれているが、新安浦出船では魚皮を巻いたサビキ仕掛けを使って狙うスタイル。
釣りそのものが楽しいのはもちろん、サビキ仕掛けにも船長のこだわりが反映されていてとても興味深い。
天気予報によると夜半から雨とのことであったが、どうやら予報が早まったらしく、朝から雨降りで気温も低い。この天気ではさすがに客足も鈍るかと思ったが、そこは解禁日、続々と釣り人が集まってきた。
ところでメバル竿といえば、エビメバル用のしなやかな5:5調子を思い浮かべる人もいるだろうが、サビキメバルには6:4〜7:3調子、全長2.1〜2.4メートルほどの竿が向いている。
出船は定刻7時20分。14名のファンを乗せて猿島沖へと向かう。舵取りは村上義和船長だ。
およそ15分でポイントに到着。相変わらず雨は降り続いており、北風も吹き始めて体感温度は低い。メタルフレームのリールはキーンと氷のように冷えきっている。
水深は30メートル。オモリ着底後は船の上下動でオモリが底をたたくくらいの位置でアタリを待つ。
ここでアタリが出なければ竿を1メートル幅で誘い上げ、ゆっくりと元の位置に戻してやる。大事なのは戻す動作、サビキがフワーッと落ちていくときにメバルが食い付くことが多いからだ。
それにしてもアタリがない。初日だけにスタート直後の入れ食いもあるかと思ったが、今のところアタリのアの字もない状態だ。この原因はなんだろう。曇天で魚皮が光らないのだろうか?
寒さをこらえつつ誘いを入れていると、いきなりゴゴンとアタリがきた。けれどここで焦ってはいけない。しっかりと竿先が絞り込まれるまではジッと我慢。
メバルはアタリが出たあと、引きや重みが消えることもあるが、これはおそらくメバルが食い上げているためだろう。そして次に引き込まれたところでしっかりと合わせを入れた。
「よし、まずは1尾!」
ハリ掛かりを確認したところで、ゆっくりとオモリを底に戻し、追い食いを狙う。しかし追い食いしてくる気配はなかったため巻き上げ開始。こうして船中1尾目のメバルを釣り上げた。
「竿を戻していったら掛かったよ!」というのは石井さん。上げてみれば狙いどおりのダブルである(うらやましい)。ちなみに私も石井さんも上のほうの枝スにヒットしていたから、もしかするとタナが高いのかもしれない。
ならばとオモリを底から1メートルほど上げて狙ってみるが、これは失敗。海の悪さも相まって仕掛けが安定せず、アタリもなくなった。
そこで下バリからオモリまでを通常の15センチから45センチに変更して狙ってみた。
この判断は正解だったようで、次から次へとメバルがヒットする。隣の石井さんはエンジン全開、私を尻目にトリプルを達成したほどだ。
Page1 上ダナ狙いが功を奏す!
Page2 寒さを忘れる好調ぶり
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