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本誌APC(神奈川)/平林 潔
掲載号: 2011年6月15日号
1本釣って「ホッ!」
大中小交じりで絶好調、おいしいマゴチを釣るチャンスだ!
まめにタナを取り直す人ほどよく釣ります
今期のマゴチは開幕直後から絶好調である。今もこんなに釣れちゃっていいの?
というくらいの釣果が出ている。
5月14日に訪れたのは東京湾奥鶴見の新明丸。サイマキを使ったマゴチ釣りの草分け的存在だ。
鶴見川の川岸にある船着き場に係留された船には、僕を含めて8名が乗り込んだ。
操船するのは店主で父親の勝利さんからマゴチ船を引き継いだ新明慶樹さん。まだ若いが、骨がありそうでモテそうなタイプ。こういう若い船長が舵を握るようになると、沖釣りの雰囲気もどんどん変わっていくのだろう。キビキビとした動きが印象的な、期待の若船長だ。
定刻7時半に出船し、8時半過ぎに富津沖の水深7〜10メートルのポイントに到着。思っていたよりも南寄りの風が強く、
「うーん、マゴチ釣りには厳しいかな?」と思ってしまう。
案の定しばらくアタリが出ない。船が揺れるので、タナをやや低めにしてサイマキを海底で安定させる作戦に出てみた。
しばらくすると、グーッ、グーッというアタリが出たが、どうも感触がモヤーッとしている。
「こりゃあイカに間違いない!」と、ゆっくりリールを巻き上げてみた。
海面まで大きなスミイカを浮かせることができたが、そこでグッバイ。ああ残念、せっかくの天ぷらネタを逃がしてしまった!
10時過ぎに左舷胴の間で小型ながらも船中初物が出た。
その10分後くらいだった。グッというアタリがあり、続いてグーッ、グーッという引き込みが続いた。イカとは明らかに違って引き込みの感じがクリアだ。
「間違いなくマゴチ!」と思った瞬間、竿先がグーッと大きく絞り込まれた。
すかさず合わせると、マゴチが海底で体をくねらせて暴れる感触が伝わる。ハリ掛かりさせた直後のマゴチの引きはとてつもなく強烈だ。これって、何度体験しても気持いいよね。
船長にスパッとタモ取りしてもらったのは53センチのまずまずの型。とにかくこれで一安心だ。この時間帯で良型をゲットできれば、あとは心おきなく取材に集中できる。
それにしてもイカが多い。船中いたるところで、スミイカやシリヤケイカが玉網ですくわれている。もちろん海面で逃げるイカはもっと多いのだが。
とくにシリヤケイカはマゴチに似たアタリや引き込みを見せるから、本当に紛らわしい。イカにやられたという人がエサを上げてみると明らかにマゴチらしい噛み跡が付いていたことも何度かあった。
11時半過ぎには左舷胴の間氏が50センチ弱の2本目をゲット。続けて左舷トモでもマゴチが出た。
Page1 1本釣って「ホッ!」
Page2 天ぷらネタも確保
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