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フィッシングライター/ 竹川啓二
掲載号: 2011年6月1日号
思ったほど悪くないぞ!
本誌が発売されたころの釣れ具合はいかに!?
48 本釣ればANG48。会いたかったーイエス!
しばらくシロギスと戯れているうちに日は傾き、まもなくアナゴ釣りに切り替わるはずだが17時を過ぎても船は動く気配がなかった。すると仲乗りさんから、
「明るいうちはアナゴも食ってこないからもう少しキスを釣ります」と説明があった。
周りの船も同じで、移動する様子はなかった。
17時半を過ぎたとき、
「アナゴ釣りに行きます」と船長からアナウンスがあり、木更津沖へと走り始めた。
航程約20分で船は速度を落としたが、船長は船団から少し離れた所でアンカーを投入した。
「本船だけ別行動っぽいですけど、なんかあるんですかね……もしかして秘密のポイントだったりして!」と何やらうれしそうにしているのは前出の茂手木さん。
まもなくスタートの合図が出た。水深は17メートル。
茂手木さんはキス竿からアナゴ専用竿に持ち替え、ツリガネ型オモリに1本バリをセットして釣り開始。
私はキス竿をそのまま流用し、仕掛けのみを交換してのスタートとなった。
明るいうちは釣れないだろうとタカをくくっていたのだが、開始早々茂手木さんが、「きました!」と声を上げる。まるで竿をたたくような独特の引きを見せながら取り込まれたのは40センチオーバーのアナゴ。
常連さんも同級を連釣、なかなか好調である。私は写真を撮りながらの釣りなので、仕掛けを入れっ放しの「放置プレイ」でアタリを待っていたが、すぐにアタって初物をゲットした。
ハリから外し、エサを付け替えて再び仕掛けを投げると、ほどなく2本目をキャッチし両目が開く。
絶好調だった昨年みたいにバリバリとは釣れないが、船中ポツポツとアナゴが上がり、前評判ほど悪くはないような気がした。
結局、船中最後の1本を私が取り込んで沖揚がりの20 時半を迎えた。アナゴは残念ながらオデコが1人出てしまったものの、33〜45センチをトップ11本。釣り人6名で計30本だから、アナゴ専門の船でも苦戦している状況を思えば大健闘といえるだろう。やっぱり船長の隠密行動が功を奏したのだろうか……。
「アナゴはめぼしいポイントを拾い釣りしていけばそれなりに釣れると思います。シロギスは魚影が濃いので、好天が続けば今以上の釣果は望めると思いますよ。両魚ともこれからが本格シーズンですから、今後上向いていくことを期待しています」と、船長は明るいコメントで一日の釣りを締めくくってくれた。
[えさ政釣船店]村石春彦船長
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※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。