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本誌APC(東京)◎椎名義徳
掲載号: 2009年4月15日号
後ろ髪引かれながら…
仕掛けは船長の合図でミヨシから順に投入していくのがルール
こんな持ち方がサマになるのも良型ならでは
空振りの流しが続く中、ようやくアタリをとらえたのは胴の間氏。大事に巻き上げ取り込んだのは1.5キロ級。見事な1枚だが、新島沖ではアベレージサイズ。当地のキンメはスケールが大きいのである。
次の流しでは私の竿に微かな変化が現れた。半信半疑で巻き上げを開始すると途中ゴンゴンと竿先をたたく抵抗。オオッ、いたいた〜、キンメちゃんだよ!
船長にタモ取りしていただき、無事本日1号をゲット。
それにしてもいい型だ。このサイズなら1枚でも納得できる。
「お、潮が緩くなってきましたよ」と船長。するとどうだ、着底後しばらくするとガタガタと明確なアタリで3人の竿先がたたかれた。
「よーし、上げようか」
船長の合図で巻き上げにかかると捨て糸が切れても竿先のガクガクは続く。
まずは胴の間氏が3枚掛け。続いてミヨシ氏が4枚。そして最後に私が2枚。どれも1.5キロ級のいい型である。
さあ、時合がきたぞ!
気合を入れるも、ここで無念のタイムアップ。新島沖のキンメ場は13時までに沖揚がりしなければいけないという規定があるのだ。
釣果は3〜5枚。思いのほか振るわなかったが、当日は朝方に食いが立ったようで4時半に出船した他船はいつものようにズラズラと釣れていたらしい。
なんてこったい!
朝のお土産狙いも悔やまれるが、ラストにもう1流しできていれば結果は大きく違っただろうに……後ろ髪を引かれる思いで手石港を後にした。
とにかく新島沖のキンメは今期も好調。ぜひ一度、その型のよさと食味のよさを体験していただきたい。きっとだれもが南伊豆まで行ったかいがあったなあと実感できるはずだから。
[愛丸]佐野 譲船長
Page1 良型狙いで新島沖へ
Page2後ろ髪引かれながら…
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