引き続き午後船にも乗せていただく。7名が集まり12時半に出船し、川津沖の60メートダチで合図が出る。
　しかし、ベタナギだった午前から一変し、風が強まり波も出てきた。加えて潮が2ノットと速く、8号のテンヤでも底ダチは一瞬。アッと言う間に吹き上げられて入れ替えを強いられるような状況。
　ただ、仕掛けを回収するとエサが取られていたので、魚の活性は高いようだ。こういうときは、マダイが浮いている可能性があるので、落とし込みでアタリが取れればチャンスはある。
　そこで、テンヤを5号に変えて落とし込みに専念してみる。
　すると、道糸が50メートルほど出たあたりでクンと竿先が曲がり、合わせを入れると手応えが伝わる。上がってきたのは1キロほどのマダイ。
　狙いが的中したようで、その後も落とし込みで道糸が止まったり、急に糸の出が速くなったりするアタリが出て、1キロ前後のマダイを連釣。
　午前から引き続き乗った右ミヨシのお客さんはしばらく速い潮にとまどっていたようだが、船長が落とし込みでアタリを取る釣り方をアドバイスすると、ほどなく2キロ級を釣り上げる。
　右トモでも1.5キロ級が上がり、このお客さんも落とし込みで掛けたようだ。
　しかし、その後も船中でマダイがポツポツ上がるものの、風は強まるばかりで潮が緩む気配もない。状況が大きく好転することなく17時ごろ沖揚がりを迎えた。
　午後船の船中釣果は0.5〜2.3キロが0〜5枚。2ノットの速潮に加え、春一番となった強風に見舞われた悪条件下としては、まずまずの釣果。
　あの大ダイらしきバラシさえなければ……無念。

［オフショアネット　良幸丸］高寺 由雄船長