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[スミイカ&アオリイカ]
三浦半島久比里発…久比里〜野比沖 山天丸

餌木で連日乗り乗り 東京湾スミ&アオリ

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フィッシングライター◎朝倉 真
掲載号: 2009年2月1日号

まさかの不調!?

 


東京湾のスミイカはまだまだ絶好調。良型メインで楽しめる
しっかり合わせたほうがバレないようだ


 東京湾で好調に釣れ続いているのがスミイカとアオリイカ。シーズンも中盤を迎えサイズもかなり大きくなっており、釣趣も食味も十分に楽しむことができるだろう。
 
 12月16日に私が訪れたのは久比里の山天丸。カワハギ釣りで名を馳せる当船宿だが、餌木を使ったスミイカとアオリイカの乗合船も人気を集めている。
 担当の臼井弘船長によると、昨年はアオリを中心に狙っていたからアオリ&スミイカという看板を掲げていたけれど、今シーズンは数が狙えてお客さんからの要望も多いスミイカ狙いに重きを置いているため、スミ&アオリと順序を入れ替えたとのこと。
 乗りは例年になく良好で、釣行前日はアオリこそ出なかったもののトップが24杯、スソでも12杯という好釣果だったそうだ。
 そんな爆乗りを期待して集まったのは私を含めて7名。私は左胴の間に釣り座を取る。
 出船を待つ間に皆さんのタックルを眺めると、左舷は私を含む3名が専用のショートロッドを使用。一方右舷の4名は2メートルほどのゲームロッドを用いるようだ。
 出船は定刻8時。平作川を下り、昨日好調だったという港の真沖へ向かった。
 風は強く、海は決して穏やかではない中、水深22メートルで釣り開始。当船ではタナは底から取る。中オモリが着底したらハリス分(3メートル)巻き上げ、餌木が底スレスレを漂うようなイメージで狙う。
 またアオリを狙う場合と比べ、シャクリとシャクリのインターバルは15秒ほどとやや長めに取るのがいいとのこと。
 このインターバルの間にイカの乗りがあれば、竿先には、クックッとシグナルが出る。ここで少し待ってから合わせを入れると「ズシッ」と強烈な重量感が伝わってくる。
 さっそく左トモ氏に乗りが訪れたらしく、ショートロッドが根元から曲がっている。やがて慣れた手つきで500グラムの良型スミイカが取り込まれた。続いて右ミヨシと右胴の間でも同級がヒット。どれも食欲をそそられる肉厚ボディだ。
 取り込み時の注意点は、なんと言ってもスミの噴射口を人に向けないこと。イカの頭の付け根をつかんで餌木のカンナを外し、そっとバケツに置く(バケツには海水は入れない)。スカリがあると、沖揚がり時にまとめて海水でスミを洗い流せるので持参したほうがいいだろう。
 私もほどなく1杯目を手にしたが、2杯目がなかなか乗らない。なんとなく触りらしきはあるのだが、乗るまでには至らない。どうにか乗せても、巻き上げ途中でバレてしまう。
 思いどおりにならない時間がしばらく続いたあと、
 「昨日はここでよく乗ったのになあ……」とため息が聞こえ、移動を告げる合図が出た。
 次は同じ港前の15〜25メートルにかけて。ここでも乗りは今ひとつだったが、移動寸前に左ミヨシ氏がズシンと乗せた。
 海面に浮上したのは良型アオリイカ。掛かりどころを確認すると氏は豪快に抜き上げた。重量は750グラム。
 「ベタ底を狙ってもイカからの反応がなかったので、1メートル上を狙ってみたらアオリが乗りました」とのこと。
 ああ、うらやましい。私もこんな1杯を釣りたいものだ。


 

 


 

 

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