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[タチウオ]
三浦半島京急大津港発…海堡〜観音崎沖 小川丸

タチウオ戦線異状なし 今年は秋〜冬も期待大

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本誌APC(東京)/鈴木良和
掲載号: 2012年10月1日号

エサの付け方をひと工夫

 


前半は不調だったが、後半に食いが立った
メーター級の大型も増えている


 ところが順調にタチウオが釣れたのは開始から30分後まで。以降ぱったりとシグナルが途絶えてしまった。
 今日は小潮、おまけに風もない。だから食い気もないのだろうか?
 だが船長によれば昨日も同じような条件ながら、トップ20本台という釣果だったので諦めてはいけない。
 それからはタチウオの反応を求めて海堡周りへと移動したが、たまにポツリとヒットするだけでなかなかアタリが続かない。
 残り2時間となったところで再び観音崎沖に戻り、水深80メートルを狙ったころから状況が好転。船中あちこちでタチウオが釣れ上がり始めたのを見計らい、私も竿を出してみた。
 タチウオを釣るための第一歩は、いかにしてタチウオのアタリが出やすい誘い方を見つけるか。
 次に、コツンと小さく出るアタリからハリ掛かりまでいかにして持ち込むか。
 この日有効だったパターンはショートピッチで誘い上げ、アタリがあっても停止せずに誘い上げ続ける方法。
 ただし強すぎるシャクリはタチウオと引っ張り合いになってしまい、食い込む前にエサをちぎられてしまうので、シャクリは「なでるように」行うのがよかった。
 また大きくシャクって素早く竿を戻してしまうと、道糸がフケてアタリを見落としがちなので、シャクった分だけリールを巻き、常に道糸が張っている状態をキープすることも肝心。
 私は1投目、2投目とアタリを出すところまではたどり着いたが、ハリ掛かりまでは至らなかった。
 エサをよりアピールするようにとチョン掛けにしていたのだが、炎天下でエサの鮮度が落ちていたこともあり、最初の一撃で食いちぎられてばかりである。
 そこで一計を案じた。
 まずサバのタンザク切りを縫い刺しにしてハリのチモト付近までこき上げたら、サバのタンザク切りをもう一つチョン掛けにする。
 こうすることによってチョン掛けにした部分が海中でヒラヒラと漂い、タチウオにアピールできるし、アタリが出たあとはチモトまでこき上げたエサで、しっかり食い込ませることができるのではないだろうか。
 するとこの作戦が的中したらしく、シグナルを感じながら誘い上げていると、突然ギューンと竿が絞り込まれた。取り込んだのは全長80センチ。この時期のレギュラーサイズである。
 この方法で私は5本のタチウオをゲットし、沖揚がりの12時を迎えた。
 船中釣果は65〜120センチをトップ8本であったが、翌日以降はトップが20本台に届く日も増えている。というわけでこれからも東京湾のタチウオは要チェックですよ!



小川丸]小川淳平船長

 

 


 

 

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